1回戦の回顧と2回戦の展望

Eブロック(by 勝手に改説氏)
●回顧
 比較的マイナーなキャラが主体、しかも葉鍵対決が少ない。後に控えるFブロックがまれに見る 
激戦区だっただけに、消化試合ブロックと呼ぶ者も多かったこのブロックだが、蓋を開けてみれば 
いい意味で事前の予想を裏切る展開が多かったように思う。 
 得票数こそ地味な試合が多かったが、その中で繰り広げられた職人芸の数々は驚嘆に値する。 
 E-3の椎名華穂。E-6の吉井。E-7の小坂由起子。この辺で展開されたSS攻撃は、二次創作の奥 
の深さをまざまざと見せつけるものであった。また、E-6の石原麗子の支援にはリアルタイム画像 
作成という新技も飛び出し、支援形態の広がりも感じさせた。 
 まあ、本当に支援らしい支援がほとんど無い超マターリ試合もあったが……。 

 その一方、E-1では智子vs理奈という大規模戦闘も行われている。結果的には巧みな立ち回りを 
見せた理奈に敗れた智子だが、この一戦で彼女が見せた無尽蔵の画像支援は未だ語り草だ。自分の 
支援を自分で押し流すというネタ的な側面もさる事ながら、鍵優位と言われたこのトーナメントに 
おいて東鳩及び葉陣営の底力を垣間見せる事となった。 
 この試合を本ブロックのベストバウトにしたい所だが、もう一つ、E-6の吉井vs麗子も個人的に 
忘れがたい物がある。吉井陣営のSS攻撃、それに対抗した麗子陣営254氏の自作画像。どちらも 
職人芸を前面に押し出して正面から渡り合ったこの試合は隠れた名勝負としておきたい。 
 で、吉井の得票グラフに綺麗な平坦部分(笑)を作ってのけた麗子陣営の254氏にMVPを。 

 ところでスフィーや南では、試合中に眼鏡の有無や形態別の投票が行われるという珍現象が発生 
して一部で物議を醸した。ネタとしては面白かったのだが……。まあ流石に、二回戦以降はそんな 
余裕はあるまい。 
●展望
 職人技を見るという点では興味深い本ブロックも、勝負という側面から見ると理奈と南が頭一つ 
抜け出ている感が強い。この両者はいきなりE-9で激突する。類似した雰囲気のゲームが無い為に 
独自の結束を見せるホワルバ陣営の筆頭要員たる理奈と、一回戦で体力が温存できている上にエロ 
シチュが得意な南。作品的な勢いは現時点ではこみパにあるが、単なる力押しでは理奈を倒せない 
事が一回戦で証明されている。いかなる技を駆使して、相手陣営を切り崩すか。この試合は大規模 
戦闘ながら、支援の量でなく質が勝負を決めそうだ。 

 その他の試合は、規模的にはE-9を上回る事は無さそうだ。が、内容的にはそうとも限らない。 
 そんな中で面白そうなのはE-11の理緒vs吉井。両者とも職人支援で地道に票を得て勝ち上がって 
きた、玄人好みのキャラである。理緒は、葉鍵板では前評判が高くなかったが、正当派萌えキャラ 
のリアンを支援の力で破っている。一方の吉井は、単なるいじめっ子三人組の一人だったはずが、 
いつの間にか等身大女子高生としての魅力を確立してしまった。この試合には職人芸の共演を期待 
したいし、していいと思う。 

 E-10のスフィー対高子は、リアンが敗れたまじアン陣営が本気でスフィーを推しに来るだろう。 
高子は少々没個性的である事に加え、所属する誰彼陣営に支援しがいのあるキャラが他に多数いる 
(男トーナメントも含む)ので、強力な支援を受けられる確証がないのが厳しい所。 
 E-12の由起子対響子は、萌えのスタイルが問われそうである。感動を武器に勝利した由起子と、 
エロを武器にした響子。噛み合うのかとことんずれるのかはやってみなければ分からないが、案外 
面白い勝負になりそうな気もする。由起子はこのブロック唯一残った鍵陣営だけに、鍵支援軍団が 
気合いを入れそうなのも興味深い所である。 

Fブロック(by 勝手に改説氏)
●回顧
 何故こんなにも、と嘆息したくなる程に強力なヒロインが勢揃いし、悪夢のブロックと呼ばれた 
Fブロック。その試合は圧勝劇あり超激戦あり、挙げ句の果てには奇跡もあり、とトーナメントの 
様々な側面を見せてくれた。 
 同時に支援手段にも印象的な物が数多くあったブロックでもある。 
 折原みさおは高校生バージョンの姿が試合中に完成した。ユズハは支援らしい支援を一切せず、 
ただ∠´×`)ユズハニャーンを繰り返す事で葉鍵板において和みキャラとしての地位を確立した。 
 またマルチvs葵戦では、両者共演SSが幕間劇レベルでなく大規模に投下された。支持キャラに 
関わりなく支援を投下する動きは、この辺から活発化してきたと思うのだがどうだろうか。まあ、 
一部で見られた泥仕合に対する職人達の対抗手段という見方も出来なくはないが、会場の雰囲気を 
整える効果は確かに高いし、何より見てて清々しいからこの動きには大いに賛同したい所だ。 

 強力キャラ百花繚乱のブロックではあるが、ベストバウトを選ぶのには全く苦労しない。 
 あの奇跡がなければ、あゆの見せた圧倒的な地力も、秋子さんの盤石ぶりも、F-1やF-5の熱戦も、 
惜しくも敗れ去った沙織、千紗、美汐その他のキャラ達の戦いぶりも、もう少し強く人々の印象に 
残ったのだろうが……こればっかりは葵とマルチに完敗といった所。 
 そんな中で個人的に印象に残った試合としてもう一つ、あえてF-3の初音vsみさお戦を上げたい。 
この試合でみさお陣営の見せたキャラ補完活動は、萌えの一つの完成形とすら言いたくなる程の物 
だった。恐らくは面識すらない複数の職人が自然に集い、画像とSSを縦横に駆使し高校生みさお 
という一つの共通したイメージを構築していく様には感動したものだ。 

 MVPは、個人レベルではF-8の共演SSのあおいまるち氏、集団としてはみさお支援団に捧げたい。 
●展望
 一回戦が終わっても、悪夢のブロックは相変わらず悪夢っぷりを発揮してくれている。 
 葉鍵対決が多い上に、何気に属性のかぶる対決も多かったりする。正直言って誰が勝つのか全然 
確信が持てない。全員まとめるとあゆが首の差リードと思われるが、一対一のトーナメントという 
形式ではひっくり返る可能性も多分にある。そんな中で二回戦を見回すと……。 

 一番問題なのは三つ巴になるF-12だろう。票を分け合う形になるとは言え、勢い的に葵&マルチ 
が優位にあると思うのだが、試合前及び試合中の風向き次第で簡単にひっくり返る程度の物でしか 
ない。晴子についてはAIR陣営がイマイチ勢いに乗れてないのが気に掛かる所だが、他の二人とは 
全く異なる属性持ち故にそう簡単には引き下がるまい。 
 F-10の初音vsあゆ。葉vs鍵の総力戦になりそうで何気に怖い。両陣営とも一回戦ではキャラ自身 
の魅力を主体に勝ち上がってきたため、支援層がどのような技を見せてくれるか大いに期待する所 
である。層の厚さではあゆ、過去の蓄積は初音。くれぐれも荒れないで欲しいものだ。 

 F-9の梓vs秋子は、得体の知れない無敵ぶりをゲームの内外で見せる秋子が、知名度や多彩さで 
優位に立っている。梓は、巨乳属性以外に強力な萌えポイントを確立せねば渡り合うのは厳しい。 
もはやこのトーナメントは、エロ直球のみでは勝てないのだし。 
 F-11のすばるvs彩は、弾薬の蓄積で彩、未知の可能性ですばると言う所。キャラ的にもシナリオ 
的にも光と影な雰囲気のあるこの二人が正面衝突するのは何かの因縁だろうか。葵vsマルチ、月代 
vs白きよみを彷彿とさせるこの一戦、こみパ支持者達がどちらにつくか、どのような行動に出るか 
が非常に興味深い所である。勝敗もそれに依存しよう。 

Gブロック(by 勝手に改説氏)
●回顧
 後半にやたら強力なキャラが集合した貧乳ブロック(笑)。 
 直前のFブロックが熱戦続きだった事もあり、割を食ってしまった感があるのがブロック前半で 
あった。葉陣営オンリーでマイナーキャラも多かったせいか中休み的雰囲気が会場に満ち、土曜日 
でも人がいないという少々寂しい展開も。まあ荒れるよりはマシだが。 

 そんな中で大抵の試合は事前の予想通りに進んだが、G-6のみちるvs松本だけは話が別だった。 
直前の試合に来ていたホワルバ陣営を取り込めた等の幸運も重なったが、圧倒的とも言えるキャラ 
格差を支援活動が跳ね返すとは。職人の持つ可能性と、それを敵に回す恐ろしさを実感したように 
思う。トーナメントの一つの姿を見せてくれたこの試合を、本ブロックのベストバウトに推薦して 
おこう。んで、あの入場シーンで場の雰囲気を激変させたお祭りの立役者、名無し忍者氏をMVPに 
認定。 

 その他の試合では、やはり千鶴、澪、栞あたりの地力の高さが目立っていた。 
 弥生陣営のSSは千鶴側からも高く評価されたが、それでも票数は倍以上の差。 
 栞に相対したコリン、澪にぶつかって行ったまゆもまた、上質な支援を得られたものの全く相手 
にならなかった。まあ本来はこれが一般的で、松本が普通じゃなかったのだけれど。 
 これらに比べると印象は薄いが、前半戦が見るべき所が無かったかというとそんな事はない。 
 岡田vs結花は三人組の試合、イビルvs瑞穂は雀鬼組の試合という事で固定支持層の職人芸が見ら 
れたし、他にも自作FLASH、一日がかりの連作SSなど面白い支援も各所で出ている。萌えを基準 
とすれば、小規模戦にも輝く物はあるのだった。 
●展望
 後半部が強い、という傾向は相変わらずのこのブロック。二回戦は葉同士の試合が三つ、鍵同士 
が一つという展開となった。 
 一回戦同様基本的にマターリと思いきや、G-12に控える澪vs栞がシャレになってない。鍵同士の 
決戦はこれまでも何度かあったが、メインヒロイン級の決戦で、かつここまで属性がかぶった例は 
無いだろう。どっちに投票すべきか悩む者が多数出そうであり、故に支援活動が戦況に及ぼす影響 
は大規模戦の割には大きいと思われる。くれぐれも正々堂々たる試合を望みたい。 

 興味深さでは、G-11の千鶴vs松本も負けていない。順当に行けば千鶴優位は動かないが、松本は 
「他のキャラの萌えを取り込む」という薄目の脇役ならではの技を持つ。どこぞのARMSに例えれば 
この試合はさながら魔獣vs神の卵。成長が進展する前に決着を付けねば、痕の最強戦士すら不覚を 
取るかも……というのはいくら何でも大袈裟か。ともあれ、松本陣営が今度は何をやってくれるか 
楽しみで仕方がないのは私だけではないはず。 

 結花vsイビルのG-9は、等身大の幼馴染みに対する萌えと雀鬼組応援団の支援の激突。大規模戦 
では見られない味わいを見せてくれそうな予感がする。個人的には密かに注目している一戦。 
 志保vs玲子のG-10は、このブロックで最もえちぃ戦い(笑)になりそうな感じ。その一方で志保は 
意外にしっとり系も似合うし、玲子も玲子で単なるエロキャラで終わってしまう器ではない。ここ 
は一発、両陣営の渾身の支援合戦を期待しておこう。 

Gブロック(by 勝手に改説氏)
●回顧
 キャラ的に弱いと言われていたHブロック。だが、実際に試合をしたら印象深い戦いが多かった 
ような気がする。フシアナトラップ騒ぎなど試合以外の面で混乱する事もあったが、有志の努力に 
より試合の運営にほとんど影響しなかったのは幸いだった。 

 一回戦最終試合、H-8のセリオvs神奈は、攻略不能キャラ同士とは到底思えぬ大一番になった。 
得票数も歴代二位を記録し、両者に対する萌えの強さは疑問の余地がない。 
 だが、この試合を本ブロックのベストバウトにはしない。 
 H-4で行われた坂下vs詩子の一戦の方が、萌えの昇華という点で上を行ったと思われるからだ。 
これも攻略不能キャラ同士の戦いだったが、両陣営の応援合戦がいい意味で壮絶の一言に尽きた。 
支援の充実度、投下のタイミング、得票数の変転、試合後に残った爽やかさ、こうも鮮やかに両者 
が噛み合った試合というのもそうはあるまい。 

 あと、別の意味で忘れ難いのがH-2の夕霧vs友里である。大半の参加者は爆笑と共に受け容れた 
この試合も、一部には忸怩たる思いを残す事となった。個人的にはこれも大いにアリとしたいが、 
そういう者がいた事もあえて記載しておく。 
 なおここには詳述しなかったが、派手さには欠ける試合の中にも渚や鈴香のSS、美音子のDJ 
風味支援など、萌えを十分に感じさせる支援が見受けられた事は言うまでもない。 

 最後に、このブロックのMVPはあえて緊急安全委員会だよもん氏に。この場では一介の名無しに 
戻っておられるはずだが、いい意味で二度とこの名で登場しない事を祈ろう。で、次点にはH-4で 
超大作SSを一日かけて放った詩子さん氏を。 
●展望
 2回戦の組み合わせを見ると、比較的勝負の行方が予想しやすい組み合わせが並んでいるように 
見える。 
 その中で熱いのは、H-10の由宇vs坂下の一戦だろう。ここは双方の総合力が互角に近い。お笑い 
ネタで由宇が有利とは言い切れず、戦闘ネタは坂下の独壇場とも言い切れず、一見すると全然違う 
キャラなのに不思議と属性かぶりの雰囲気があるのがまた興味深い。職人芸の破壊力は一回戦では 
坂下の方が上のように思えるが、さて今回はどうなるか。 
 H-9の誰彼対決は、夕霧陣営が前にも増してはじけるか、あるいは一転して正統派の支援に走る 
かで展開が大きく変わる。迎え撃つ月代はメインヒロインだが、個性という点で圧倒的に差を付け 
られてしまったので、どのようにそれを克服するかがポイントとなろう。 

 H-11の香里vsみどり、H-12の未夜子vsセリオは、正直言ってキャラ格差が大きい。順当に行けば 
勝敗は見えているが、そうそう順当に行くとも限らないのがこのトーナメント。油断すれば足下を 
すくわれるのは誰も同じだから、ゆめゆめ油断する事なかれ。 
 とは言え、あまりに勝敗にこだわりすぎると萌えを見失い、キャラそのものを貶める結果になり 
かねない事は注意すべきだろう。強力な支援を得て松本現象(笑)を起こす事も不可能ではないが、 
あれは狙って出来る事ではないし、勝利の為にそれを狙うのは筋違いとも言える。 
 少しでも多くの人にキャラの魅力を、そして己の萌えを伝える事が出来れば、どんな形であれ道 
は開けるだろう。そういう戦いを望みたい。