柏木楓 vs 七瀬留美 怪説者だよもん氏による観戦記 |
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<一回戦・Bブロック第七試合 ◎柏木楓 vs ×△七瀬留美 観戦記> ついに、この日がやって来た。この日に備えて年休を取った一部の猛者は興奮を、中立派は 弾丸回収への期待を、集計等裏面を支える諸氏は悲壮な覚悟をもって、試合開始を 迎えたことだろう。 柏木楓・七瀬留美はそれぞれ葉鍵の代表的名作の攻略対象ヒロイン。メジャータイトルの 主要キャラ同士が1回戦からぶつかるカードはそうそうない。ともに痕勢、ONE勢の先駆けとして 負けられない重責を負っているというのもどこか宿命的だ。 「萌え」に関しては一日の長がある柏木楓はBブロックの本命。しかし、熱い支持では七瀬も 決して引けをとるものでなく、キャラスレの盛り上りは他のキャラとは比較にならない。 本命が勝ち上がるか、波瀾の展開となるかは浮動票の動き如何にかかってくる。 試合開始前の23:35、楓陣営から早くも実弾が打ちこまれ、この試合がただでは済まないことを確信 させる。予想通り試合開始直後から両陣営猛然とダッシュ、00:30の集計速報では七瀬81対楓72。 この時点で既に一昨日まる一試合分の票が投じられた。その後1時間弱で早くも次スレに移行、この 時点の集計値は129対99と、七瀬陣営がやや楓陣営を引き離していた。この辺までの間は楓陣営の みずくら、てあどろ等に対し七瀬陣営のわつき屋と強力な爆弾同士相殺していたのだが、七瀬陣営は 画像については楓陣営より先に弾切れに陥る。代って序盤から投入し続けていたSS「七瀬百番勝負」 が次第に注目を浴び始めるも、楓陣営も「四姉妹が○○したら」シリーズ等で果敢に反撃し、優位を 確定できない。殺伐とした深夜の時間帯を経て早朝は楓陣営が地力を発揮、6:00で208対182、7:00で 215対203、そして9:00に232対232と追いつくと、3スレ目に移った正午頃には楓272:七瀬257と一気に 抜き去っていた。 午後に入ると七瀬陣営が百番勝負のほかにも支援SSを連続投入。この時間やや不活発な 楓陣営を圧倒し、14:00の速報値では七瀬302対楓294と再逆転する。この後七瀬陣営は常に僅かな リードを保って走り続けただけに、後から考えるとこの正午から昼過ぎの時間帯の攻防の意義は 大きかった。 楓陣営はその後夕刻までの間も、梓を絡めた萌えシチュが打ちこまれた以外目立った援護をできずに いたが、17:00前後からようやく姉妹コメディや萌えシチュ、エロSS等を投入して盛り返す。 19時以降は逆に七瀬陣営の方が百番勝負の孤軍奮闘といった状態で、応援の勢いでは楓陣営が再び 優位に立ったかの印象を受けた。 20:00を回ると、勝敗の行方が気に掛かり出す一部観衆が衝突を繰り返す。会場は一時険悪な雰囲気に 包まれたが、HR/wpzjO(99)氏のAAや+YTmoti5(261)氏の手書きCG等々の呼び掛けにより、1時間 あまりで何とか沈静化した。 騒ぎを横目に、両陣営はともに最後の力を振り絞りラストスパートをかける。手持ちCGをはたいて 掲載、SS職人も最後の最後までフル稼働。試合開始直後にスタートした七瀬百番勝負シリーズ が一旦完結したのは実に終了20分前のことだった。その後もなお激しい応援合戦が続き、会場は 終了ギリギリまで熱気を失わなかった。 そしてゲームセット。見た目の勢いは互角、集計人諸氏の配慮により中間集計の発表も長く差し控え られていたため、いずれが優勢か誰にも分からないまま、両陣営は健闘を称えあう。 諸事情により遅延を余儀無くされていた集計作業は翌朝9:00前に終了。発表された結果は七瀬637対 楓623、総計1,260票という凄まじいものだった・・・。 トップクラスの実力者同士がともに死力を尽くしたこの試合、両陣営ともスタートで強力な支援CGを ふんだんに投入、中盤以降はSSやAA等も次から次へと現れ、目で追うだけで疲れるという贅沢な 一戦だった。それ以外にも疲れた原因があったことはさておき、ビッグゲームの物凄さを十分に感じさせた。 トーナメント終盤には自ずとこのクラスの好カードが頻出することを考えると、一観戦者としては 楽しみなような怖いような、複雑な気持ちだ。 <一回戦・Bブロック第七試合 ◎柏木楓 vs ×△七瀬留美 分析> 足かけ4スレにわたったこの試合、色々な意味でトーナメントそのもののキャパシティを試すもので あったように思える。本来こんなところで書くべきことではないのだが、やはり集計人諸氏の活躍には 改めて最大の敬意を表さずにはおれない。 試合そのものは、今一つ流れの見えない消耗戦であった。戦局を一変させる威力を持つはずの爆弾が、 序盤で双方から次々と打ちこまれたために不思議とギャラリーの反応を呼ばないという展開は、 今後試合に臨む各陣営の目にどう映ったであろうか。昨日の戦訓が直ちに今日の試合に取り入れられる このトーナメント、まだまだ戦術にはバリエーションが出て来そうだ。 惜しくも一歩及ばなかった楓陣営。大会初期の数字との比較にあまり意味は無いが、その得票数は 七瀬に次ぎ歴代第二位で、三位以下とは懸絶している。最大の敗因はあきらかにクジ運の悪さだ。 あえて戦いぶりに難をいうとすれば、文章ネタの始動が遅れ、「画像は楓だが、面白いSSは七瀬」 というイメージが定着してしまった点くらいだろう。姉妹コント、萌えシチュ、エロとまめに拾えば 粒揃いだっただけに勿体無かった。パッと読めて萌えられる「危うし」シリーズなどは、もっと 続いていれば一定の流れを作れたかもしれない。 それから、頻出する画像リンク集はまだしも、同一の文章ネタを二回も三回も掲載する手法は 正直なところ見ていて違和感があった。そういう技術論が萌えの投票に影響すべきでないのは 勿論だが、どうせならより洗練された手法で萌えを訴えかけたいものだ。 当ブロック本命視された楓がまさかの敗北を喫し、痕勢としては幸先の悪いスタートとなったが、 柏木四姉妹はそれぞれが独自の地歩を築いているためダメージは少ないだろう。 むしろ引き続き絶大な支持を受ける作品であることが確認できたのではないかと思う。 七瀬陣営が挙げた金星は、わつき屋CG等楓陣営に対抗しうる物量があってのこととはいえ、 やはり多くの中立層を引きつけた七瀬百番勝負の貢献が大きいことは誰しも認めるところだろう。 エロ系SSは当然としても、ドタコメも基本的に浩平×七瀬のみであったのは、姉妹総出の友情出演 だった楓陣営と対照をなしていて面白い。キャラスレ住人の、七瀬の魅力のみで戦おうという 漢ぶりの成せるわざだろうか。 ますますボルテージを上げる七瀬陣営を2回戦で待ち受けるのは、明日の来栖川芹香VS倉田佐祐理戦の 勝者。どちらが勝つにせよ今日の七瀬と同様疲弊しきっていることが想像されるが、それにしても またもやキツい相手との戦いになる。 今日の試合を通じ、「七瀬陣営は次も面白いことをやってくれるに違いない」との思いを誰もが 持っていることだろう。熱い戦いになることを確信している。 | |
gnuplot氏作成グラフ 楓623−七瀬637で七瀬の勝利!! |