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沢渡真琴 vs エビル
解説者だよもん氏による観戦記
<一回戦・Cブロック第八試合 ○◎沢渡真琴 vs  エビル 観戦記>

前評判では圧倒的な真琴陣営の優勢と見られていたこの対決。 
葉鍵板最強とうたわれた支援集団・マコピコックスを擁するうえ、事前の弾薬の集積も万全。 
観鈴×たま戦の戦訓を取り入れて油断も見られず、キャラ格差からいっても優位は間違いないところ。 
不安材料は狗法使い氏に代表される外部狂信的ファンの動向及び、
次週に控えた専用即売会「まこけ2」の影響が懸念されるくらいか。 

対するエビル陣営も、こと戦意の高さにかけては真琴陣営をも凌ぐ勢い。 
ナイトライターのヒロイン格にして、雀鬼ファミリー内でもNO2と目されているだけに、
雀鬼勢は総力を挙げての支援の構え。 
ただ、画像弾薬の乏しさは否めないため、たま戦の大善戦で見せた勢い及び浮遊層に与えた
好印象を最大限に活用したいところ。 

最後になって荒れ模様となった前試合の不穏な空気の漂う中、試合開始のゴングが鳴らされる。 
開始するや否や真琴陣営による怒涛の画像ラッシュ。これによって真琴陣営は一気に主導権を握るのに成功。 
前評判通りの熱狂的なメッセージも相次いで書き込まれ、完全にエビル陣営を圧倒する勢いを見せる。 

対する雀鬼陣営も、なけなしの画像や雀鬼組応援団などのSSによる反撃を開始。 
しかし、SS攻撃も開始した真琴陣営の圧倒的な物量攻勢の前にはなすすべもなし。 
もはや大勢は決し、あとはどれだけ真琴陣営が得票を積み重ねられるかに焦点は移ったかに思われた。 

しかし2:00、一気に勝負を決めようとした真琴陣営の一人によるM@Dムービーの投下によって戦局は一変。 
御法度の勇み足を犯してしまった真琴陣営に対する非難が殺到、一気に雰囲気はエビル陣営のムードに。 
ここぞとばかりにエビル支援氏の自作画像や雀鬼組応援団氏らのSSを畳み掛け、
主導権を奪おうとするエビル陣営。 
対する真琴陣営も松山くん氏らによる豊富な画像に加え、
或る名無し氏の連作SSなど文章支援でも全く引けは取らないものの、 
トーナメント特有の判官びいきの流れの影響もあってか、得票こそ重ねるもののどうも流れに乗り切れない。 
それでも、3:00直前の集計では100対32、6:00には129対49、12:00には151対63と、少しづつ差を広げる真琴陣営。 

日中になると雀鬼組応援団を初めとする豊富なSSの断続的な投下などにより、じわじわ勢いを増すエビル陣営。 
対する真琴陣営も333氏の自作画像や連作SS「沢渡真琴の肉まんと甘美なる日々」の再開などで対抗。 
16:00の集計では186対88と、両者上積み票ではほぼ互角の拮抗状態が続く。 
日没後はややマターリした展開。20:30あたりまでは両者が萌えをアピールしあう、和やかな展開に。 

しかし、20:30を境にエビル陣営への投票が急増。
現在の票差は30票、いや10票などというデマも飛び交い、混乱に拍車をかける。 
混沌の渦に巻き込まれた陥った戦場の中、あくまで己が萌えのためにラストスパートをかける両陣営。 
真琴陣営が温存していた画像の猛爆撃やKnon氏の画像付きSSを投入すれば、
エビル陣営もエビル支援氏らの自作画像で一歩も譲らず。 
エビル陣営がウォンバットE氏の真琴を絡めたSSを上げれば、
真琴陣営も真琴萌へ氏のSSや「真琴と歩く葉鍵板」の完結で対抗。 

全観衆の注目が角度に集まる空前の大乱戦の結果は、317対279で、真琴陣営が辛うじて逃げ切った形になった。 

終ってみれば前評判通りに勝利を収めた真琴陣営だが、終盤の混迷ゆえに勝利を素直に喜べない心境だろう。 
また、戦前の下馬評を大きく覆す健闘を見せたエビル陣営にとっても、この決着は不本意なところだろう。 
ただ、両陣営の応援が質量ともに極めてレベルが高いものだったことに異論を唱える者はいないと思われる。 
誰もが頭に血の上ったスタンピートの中にあって、あくまで自らの萌えを貫いた
両陣営の戦いぶりには、素直に感動させられた。 
極言すれば、両陣営の演出した熱戦があったからこそ、終盤の混乱を呼び込んでしまったとすら言い得るだろう。 
たとえ勝敗が両者の間を分かつとも、互いに萌えを凌ぎ合った両陣営の戦士なら、
この戦いが価値あるものだった事に異存はないだろう。 
世評や煽りに惑わされる事なく、23時間に及ぶ熱戦を萌え抜いたことに誇りを持ってもらいたい。 
そして彼らに惜しみない称賛を。 

このトーナメントの意義は何か、真の萌えとはどこに存在するものなのか、そんなことを考えさせられた一戦であった。 

※編注:今回の分析はグラフの下にあります。

gnuplot氏作成グラフ


真琴317−エビル279で真琴の勝利!!
<一回戦・Cブロック第八試合 ○◎沢渡真琴 vs  エビル 分析>

(今回特別に、超先生に寄稿して頂きました。感謝!) 

志保「というわけで、今回の分析はみんなのアイドル・長岡志保ちゃんとっ」 
琴音「……あの、姫川琴音です。よろしくお願いします」(ぺこり) 
志保「の二人でお送りしま〜す♪」 
琴音「……わたし、これからすぐに試合なんですけど……」 
志保「もう、心配性ねえ。大丈夫だってば、この志保ちゃんに任せとけばこんなのちゃっちゃと終っちゃうから」 
琴音(……ううっ……心配です) 

志保「それじゃ、まずは全体の分析からね。この試合、事前の予想では真琴陣営の圧勝と思われてたんだけど、
   蓋を開けてみればもうとんでもない大混戦。いや〜、これにはさすがの志保ちゃんもびっくりしたわ」 
琴音「そうですね。雀鬼陣営の健闘はある程度予想されてましたが、まさかここまで頑張るとは思いませんでした」 
志保「まあ、事前の知名度や予想、検討なんてものがいかに当てにならないかってことよね」 
琴音「……わたしたちのやってることを否定するような事を言わないで下さいっ」 
志保「あと、最後の方で色々とごちゃついたみたいだけど、これについてはパスね。グラフ参照ってことで」 
琴音「とにかく凄いです。角度とか」 

志保「次は、各陣営の分析に入るわね。まずは苦しみつつも勝利を収めた真琴陣営から」 
琴音「真琴さんといえば、熱狂的なファンが多いことのほかに、シナリオが感動的なのでも有名ですね」 
志保「そ〜なのよ、もう涙腺緩みっぱなし、『今泉伸二の漫画より泣かす〜』って感じかしら」 
琴音「……そういう古い上にマニアックなネタはどうかと思うんですけど……(汗)」 
志保「だいじょぶだいじょぶ。志保ちゃんリサーチによるとこれくらいは許容範囲ってことになってるから」 
琴音「……本当ですか?(疑いのまなざし)」 
志保「ちょっとお〜、この志保ちゃん情報を疑う気なのぉ?」 
琴音「……まあいいです。でも、本当に感動的なシナリオですからね。流石は麻枝さんって感じですね」 
志保「そうなのよねぇ。あ〜あ、あたしたちのパパもこれくらいの技量があれば……」 
琴音「……」 
志保「……」 
琴音「……そ、そんなことより真琴陣営の話ですよ(焦り)」 
志保「そ、そうだったわね。それで、感動的なのはいいんだけど、今回真琴陣営はそれをアピールしすぎちゃったみたいなのよね」 
琴音「えっ、それって別に悪い事じゃないんじゃ……」 
志保「もちろん一般論としてはそうなのよ。ただ、あくまで『最萌』トーナメントだから、キャラの魅力をメインに語らないと」 
志保「それに、真琴の場合は過去の経緯が色々とあるのよね。例えば、くほ……」 
琴音「わーっ、それ以上はダメですっ!!」 
志保「ゴホゴホッ……と、とにかく、あんまりストレートに感動を語られると他人は引いてしまいがちなのよね」 
琴音「そうですね。魅力を『アピール』してこそのトーナメント形式なわけですから」 

志保「でも、さすがに葉鍵板一とも評されるファン集団だけのことはあって、応援は質量ともに見事だったわよ〜」 
琴音「そうですね。人気作品の人気キャラだけあって、画像の絨毯爆撃は凄まじかったからですね」 
志保「もう良質画像がてんこもりって感じで。ただ、あまりに多すぎてありがたみが薄れちゃったってのはあるかもね」 
琴音「投下方法も重要ってことですね。あと、忘れちゃいけません。333氏の自作画像も凄かったですよ」 
志保「うんうん。でも、SSも凄かったわよ〜。コメディあり、シリアスあり。長編あり、短編連作ありって感じで」 
琴音「でも、なまじ画像が多すぎただけにやや陰に隠れるような格好になっちゃったのがもったいなかったですね」 
志保「そうね。SSは雀鬼派ってイメージが定着しちゃってるからね。名前はキリがないので挙げないけど、
   いいのたくさんあったのに」 
琴音「そうですね。『真琴と歩く葉鍵板』とかいいアイデアだったと思いますし、終盤の荒れ模様の中のラッシュも見事でした」 
志保「ただ、SSって本当に場の状況に左右されちゃうのよねぇ。雰囲気とか、流れの速さとか、角度とか」 
琴音「(……なぜ角度?)そうですね。やはり投入タイミングが重要ってことですね」 
志保「そーゆーことね。やっぱ目を留めさせてからが勝負だから」 

琴音「あとは…やはりアレについても触れておかなきゃですよね……」 
志保「……あれね……MADムービーの話ね」 
琴音「正直言って、画像の無断転載や同人誌のスキャンと大差あるとは思えないんですけど」 
志保「うーん、これはあたしの個人的見解なんだけど、こーゆールール違反の行為って、ある意味最後の手段なのよね」 
琴音「……えっと、よくわからないんですけど?」 
志保「だから〜、本当はやっちゃダメなんだけど、劣勢の側が一発逆転を狙うためであれば黙認されることもあるみたいな」 
琴音「……そんな無責任なことでいいんでしょうか?」 
志保「いいのよ(適当)。まあ、失敗するとダメージも大きい諸刃の剣、素人にはおすすめできないてところかしら」 
琴音「……つまり、リスクを考えて使えってことですね」 
志保「そうね。得られるであろう効果とその行為のタブー度の強さ。それをしっかりと計算しないと」 
琴音「ということは、その時点での戦況や雰囲気も重要になるってことですね」 
志保「うん。やっぱり優勢なのに手段を選ばないってのは好感を得られる光景じゃないからね。弱者を嬲るみたいな感じで」 
琴音「大リーグで大差リードのチームが盗塁したりするのがタブーになってるみたいなものですね」 
志保「そーゆーこと」 
琴音「……しかし、こんな違法行為を黙認するような事を言っちゃっていいんでしょうか……?」 
志保「もちろん原則は禁止だからね。あくまで、あたしの個人的な見解よ。21歳以上の大人なら自分で判断できるでしょ」 
琴音「つまり、個人の責任で判断して行動しろってことですね」 
志保「うんうん、わかってるじゃない。まあ、面白ければそれでいーのよ」 
琴音(ううっ……いろんな意味で無責任過ぎます……) 

志保「そして、次は惜しくも敗れ去ったエビル陣営ね」 
琴音「最後にちょっとケチがついちゃいましたけど、本当に大健闘でしたよね」 
志保「うんうん、特に応援が自作弾薬中心の手作り風だったことが好感度大だったみたいね」 
琴音「そうですね。もともとSSには雀鬼組応援団中心に定評がありましたけど、今回はやはりエビル支援氏を抜きには
   語れないですね」 
志保「この試合中に描いた画像が17枚でしょ。凄いわねぇ。一日で17枚、これは某氏もびっくりの記録ね」 
琴音「???」 
志保「そんな話はさておき、そのほかにも色々と自作画像があったわね」 
琴音「やっぱり手作りってのは強力ですね。あの真琴陣営の画像の雪崩攻撃に一歩も引けをとってませんでしたから」 
志保「そして定評あるSS。これも見事だったわ〜」 
琴音「はい。雀鬼組応援団は言わずもがな、他にもいろいろありましたね」 
志保「やっぱりギャグ系のショートシチュが多かったんだけど、どれも面白かったわ」 
琴音「はい、このトーナメントを見てたらいつの間にか雀鬼ファミリーに詳しくなっちゃいました」 
志保「あと、あたしが気に入ったのは『死神未満』かしら」 
琴音「真琴シナリオをきっちり絡めて話を作るあたり、上手いです。あれで最後の泥試合が少し救われた気がしますね」 
志保「まあ、今回の応援も無党派層に好評だったみたいだし、雀鬼陣営の今後の試合からは目が離せないわね」 
琴音「そうですね」 

志保「それじゃ、お待たせしましたっ! 今後のトーナメントに向けて、志保ちゃんチェ〜ック♪」 
琴音「……誰も待ってないと思います」 
志保「まずは二回戦に駒を進めた真琴陣営なんだけど、相手はONEの深山雪見さん。琴音ちゃんはどっちが有利だと思う?」 
琴音「えっと……作品の人気とかキャラの知名度とかを考えると、やっぱり真琴陣営が有利なんじゃ……」 
志保「まあそれが普通の考え方ね。でも最萌通の志保ちゃんの意見は一味違うのよね〜」 
琴音「……って言いますと?」 
志保「人気や知名度が高いってことは、イコール、アンチもつきやすいってことなのよ」 
琴音「はぁ」 
志保「どんなに熱狂的ファンが多くても、全住人からすればその割合はしれたもの。とすれば、
   過剰な人気は諸刃の剣になりかねないのよね|」 
琴音「でも、それはファンの方々に失礼なんじゃ……」 
志保「もちろん、人気や知名度が高いってのはものすごく大きなアドバンテージよ。ただ、それを生かすも殺すも
   戦い方次第ってこと」 
琴音「ううっ、このトーナメントって大変なんですね……」 
志保「そうそう。だから素人にはおすすめできない」 
琴音「……そのギャグはさっき使いました……」 

志保「次は負けちゃったエビル陣営ね。まあ、ここはむしろ雀鬼陣営って感じだけど」 
琴音「結束力固いですからね。今回のトーナメントで一番トクをしたんじゃないんでしょうか」 
志保「まあ、雀鬼スレ自体、目立たないながらも息の長いスレだったからね。ようやく爆発できたって感じでしょ」 
琴音「えっと……次の雀鬼キャラの対戦はと……明後日のアレイさんと郁美さんの対決ですね」 
志保「郁美ちゃんか……相変わらず雀鬼勢はクジ運が悪いわねえ……」 
琴音「郁美ちゃんもかなりの人気キャラですからね」 
志保「それもあるし、雀鬼キャラとこみパキャラって、どうも応援パターンが被りそうなのよね」 
琴音「……それってどういうことですか?」 
志保「雀鬼キャラの場合、むしろ鍵系の泣きキャラ相手の方が相性がいいような気がするのよねえ。対決軸が判りやすくて」 
琴音「……そういうものなんですか?」 
志保「そーゆーもんなんです。勝ち負けはともかくとしてね」 
琴音「でも、今回までの戦いっぷりを見てると、勝算も十分あるんじゃないでしょうか?」 
志保「それはもちろんよ。郁美陣営も油断してると足元をすくわれるかもよ〜?」 

志保「はあ、これで終わりね……それじゃ、ヒロたちでも誘ってカラオケにでも行こうかしら?」 
琴音「……あの、わたしの応援は?」 
志保「う〜ん、正直、どーでもいいっていうか。ていうか、あんたと必要以上につるんでると変な目で見られそうなのよね」 
琴音「……変な目って、何ですか?」 
志保「ほら、お互い忘れたい過去があるわけじゃない。あんたといるとそれが増幅されちゃうっていうか」 
琴音「……」 
志保「それに相手はWAの主役、なんか負ける可能性大って感じじゃない?」 
琴音「……」 
志保「あたしも一回戦を控えた大切な身体だしぃ、負け癖つけるのは勘弁っていうか〜って琴音ちゃん、どうしたの?」 
琴音「……滅殺です」