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神尾観鈴 vs 里村茜
名無しさんだよもん氏(at 感想18-193)による観戦記
<Cブロック準決勝第1試合   ◎○ 神尾観鈴 vs  ×▲ 里村茜  観戦記>

1/29に始まったブロック準決勝も、Cブロックに突入。 
AIRより、『翼の少女』神尾観鈴。ギャグパートとシリアスパートがとことん両極端な、10世紀分の記憶の継承者。
愛されているキャラクターだと言えよう。 
対するは、ONEより『雨の少女』里村茜。前半では浩平を徹底的に拒否しながらも、だんだんと心を開いていく
シナリオが人気である。口癖は「嫌です」。 
知名度、人気ともに双方かなり高く、試合開始前から同点での勝ち上がりを望む声も聞かれる。 
果たして、観鈴が遥かな高みの雲の切れ間に光を見るのか。 
それとも、茜が降りしきる雨ののちに空き地にかかる七色の虹を見るのか。 
観鈴ボード氏、詩子さん氏の入場SSと同時に、会場は臨戦体勢に入った。 

恒例の0:00ラッシュだが、今回はほとんど票が分かれる。 
そんな中、支援でひとつ頭を出したのは観鈴陣営。 
観鈴が敗退するとAIRからの出場者は全滅ということもあってか、紅の晴子氏などを筆頭に 
援護画像が大量に射出される。 
しかし開始30分も経つと少しずつ勢いは衰え、支援ではだんだんと互角になっていく。 
そんな中、本編中で一、二を争う泣かせキャラの本領を発揮するかのような茜SS『涙雨』の投下開始。 
琴線に触れる切ない内容に、投票者が殺到する。 
かなり好評を得たと思われるこれに対し、観鈴陣営は続々とネタで対抗。 
まともな(?)ギャグSSもあれば、観鈴をバカにするような自虐的支援方法も目立つ。 
曰く、<<白痴>><<馬鹿娘>>などの投票から「苛められれば苛められるほど激しく萌える」「キチガイ」と言った発言、 
果てはround114-877のような「観鈴ちんを囲んで」スレからの観鈴イジメSSまでが支援として投下される。 
彼女のゴールを笑い飛ばした徹底的なネタ至上主義精神は、この試合でも健在のようだ。 
深夜2時からはあまとう氏の『着せ替えあかねちゃん』も開始。このあたりを皮切りに、
「ほんのりエロ」路線での攻撃が次々と炸裂する。 

さらに仏氏が投下した自作画像という強力支援軍に、茜への投票が集中。 
しかし、この時間帯での得票数はほぼ同じ、むしろ観鈴が少し多いか、とも見える。 
支援には揺るがず、ひとりに心を決めた参加者が多いのは「最萌」トーナメントとしてはかなり嬉しいことだろう。 

人と支援の数は少なくなっても、「不夜城(round115-216)」となったスレッドは止まらない。 
茜サイドは、5時、6時になって『茜を寝かすな!』シリーズが完結。毎度ながら、詩子さん氏の健康状態が気にかかる。 
観鈴側からも次々に、みる氏、NIC氏などのSSが書き込まれ、画像が貼り付けられ、クラッシュド氏が暴れまわる。 
そんな夜中のマターリとした雰囲気のまま、着々と試合は進行していくのだった。 

……しかし、13時近くに状況は少し変化する。 
432にまたも仏氏が降臨。 
さらに486のあまとう氏によるEFZをネタにした自作画像支援に惹かれてか、
14時までの1時間はひたすら茜への投票が目立つ。 
対する観鈴側。不吉な流れをここで止めんと、なんと全20レス近くに及ぶSS『空の名前』を投下。
傾きかける流れをなんとか取り戻した……かと思いきや。 
ここに来て茜派の人々の萌えが爆発したのか、とてつもない勢いで流れ込む茜票。 
支援に反応した票も多く、浮動票獲得と言った面では茜陣営が一歩リードしたようだ。 

試合も2/3を終えたところで、会場は一時多重疑惑の押し付け合いというどろどろした争いで荒れかける。 
しかし恒例の看板、参加者の呼びかけおよび徹底放置で落ち着き、
茜SS『はだえぷシチュ』等の正統派支援で元の雰囲気を取り戻すと、 
画像支援、両者共演の入れ替わりネタ、観鈴SS『魔法のペン』など、続々と爆撃が起こる。 
観鈴・茜ともに順当に票を獲得し、スレッド移行。 

ともにぶっ壊れた晴子・詩子両名を筆頭に、新スレでも支援の勢いは止まらない。 
神聖観鈴帝国ネタ「観鈴朕」が妙な流行を始めたり、大空寺さまが糞虫にあきれながら観鈴支援に登場したり、
ぶっこわれ度が増した詩子さん氏が両者支援をしたり。 

何故か観鈴のイジメ方について議論する者まで現れる。まあこれもネタ的支援のひとつには違いない。
投票者がそれに惹かれるならば……。 
荒らし・煽りも、茜が無言で発する「嫌です」オーラと、観鈴が困り果てて呟く「が、がお……」が届いたのか、
21:30頃にはすっかり姿を消して、ラストスパート。 
怒涛のごとくギリギリのギリギリのギリギリまで流れ込む支援SS。これでもかと、
貼り付け板が心配になるほどの勢いで投下される画像群。 
そして、それらに萌える投票者の声。 
23:00に15票近い駆け込み投票を受け、試合は終了した。 

気になる結果のほうは、観鈴432票:茜476票。 
ここからさらに審議によってそれぞれ86票、82票が引かれ、ファイナルアンサーは観鈴346票:茜394票。 
多少後味の悪い試合となりながらも、激甘ワッフル・里村茜がどろり濃厚・神尾観鈴を破り、ブロック決勝戦へと進んだ。 


<Cブロック準決勝第1試合   ◎○ 神尾観鈴 vs  ×▲ 里村茜  分析>

1000年に及ぶ記憶の積み重ねを有する観鈴も、雨が降っていては翼を広げられなかったようだ。 
残念ながらAIRから参戦のキャラクターはここですべて消えてしまった。 
もうすこし他のAIR陣営からの援護が期待できるかと個人的には思っていたのだが、
観鈴ひとりで戦うくらいの力はあったと言うことか。 
また、特筆すべきは支援の特異さ。見てもらえば分かるとおり、観鈴を苛めるようなものが多かった。 
どんなに酷いことをされても負けない、強い子観鈴ちんへの萌えの裏返しであろうか。 
個性的な性格や口癖に萌えを感じた人、またシナリオの壮大さに涙した人も多く、地力は十分だった。
相手の問題だったとしか言いようがない。 
敗退したが、負けてなお強烈な印象を残したことは確か。これからも観鈴萌えに邁進してもらいたい。 


ブロック決勝に駒を進めた茜。 
勝因はやはり、絶対的な職人の数だろうか。とにかく多かった。 
妙な味覚、冷たい跳ねっ返り、ずっと待ちつづける健気さ。ついでに「実はエロい」という数々の萌えポイント。 
どうやら、創作のしやすい、さらに言うなら支援のしやすいキャラクターではあったようだ。 
そしてさらに、『「嫌です」萌え……』との声がかなりであったことを考えると、固定ファンの強さは相当なものだろう。 
とはいえ、ここまで来ると相手の応援団もそれは同じ。 
この先の試合においても、茜に「あなたのこと忘れます」などと言われないような萌える支援を期待したい。 


そしてほぼ徹夜で頑張った両陣営の一部の支援者の方々に、どうか幸せな記憶を。 

gnuplot氏作成グラフ


観鈴346−茜394で茜の勝利!!