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川名みさき vs 沢渡真琴
解雪者なのだよ氏による観戦記
<Cブロック準決勝第2試合   ▲△ 川名みさき vs  ○◎ 沢渡真琴  観戦記>

前日の激戦の興奮も冷めやらぬまま、メインヒロイン同士の大試合が続く。 
ONEより、川名みさき。御存知の通り目が見えないという障害を持つも、
その不幸に由来する心の強さと暖かさは他のキャラの追随を許さない。ついでに食べる量も。 
対して、Kanonから沢渡真琴。正体はものみの丘の妖狐なれど、愛する人への想いの深さは
人間と同等、いやそれ以上。なんたって記憶も命も投げうってきたのだから。 
どちらのキャラも作品中では屈指の完成度を誇るシナリオのヒロイン。
試合会場はまさに沈みかけた船。どうすればいいんだ! 
参加者のそんな心の声が響く試合会場からは、埋め立て間近の雰囲気を漂わせつつも、
刻々と高まる支援者たちの覇気が伝わってくる。 
みさき陣営は支援者・投票者ともに気合を入れ、真琴陣営は静かながらも心に熱い想いを滾らせて。 
投票開始10分前に新スレへ移行するという綱渡りをやってのけ、超先生がロンリーにフライングし、
準決勝、Cブロック第2試合はスタートした。 

スタートダッシュの勢いをものにしたのは真琴陣営。 
開始3分で20枚という数の画像支援が惜しげもなく投下される。 
r117-66の大空寺さま氏の言うとおり、まさに「全力勝負」。どちらも、少しでも手を抜けばそれは即敗北を意味する。 
対するみさき陣営も、このあとほぼ一日中活躍する三千世界の鴉氏によって、まず2回戦の既出画像を射出。 
熱血あのね侍なの♪@早苗車氏も既出画像まとめで早々と爆撃し、さらにこの試合初のSSとなる『光の海』が書き込まれる。 
そうして、支援では転じてみさき側が波に乗ったかと思われた0:24。ここが伝説の始まりである。 
r117-165において、あぅー(仮)氏が自作画像を投下。347で初めて注目されるも、 
続々と描き上げられ、貼り付けられるその絵に萌える人が続出したのだ。ちなみに「あぅー」の数が累計投下枚数である。 
「あぅー(仮)氏の画像を見ていると転びそうなので、早めにみさき先輩に1票」という
コメントの多さが、その実力を裏付けている。 
これを危惧したみさきストたち。 
434で前試合、観鈴×茜戦の審議が終わり、正式な茜の勝利報告が届くと、「目指せ、ONEの最強決定戦実現!」とばかりに 
弾幕を厚くする。 

そして夜は明け…… 
両陣営、朝から昼にかけてもエンジン全開。コテハン達が続々と再帰を果たす。 
このあたりであぅー氏の画像まとめが貼られると、またもそれに投票が集中。 
30 
しかし、みさき先輩に投票する人の数は決してまこぴーに負けていないのも興味深いところ。
試合数が進めば進むほど投票先を決めた人間が目立ってくるようだ。 

そんな中、908からr118-122にかけて全20レス、11作品を一気に投下する、
とっとこ名無し氏の怒涛のみさきSSラッシュが始まる。 
さらに、それに合わせるかのようにみさきサイドの画像まとめとSSまとめが貼られ、猛攻撃。 
迎え撃つ真琴陣営、r118-91、漢達の黄昏氏の一発ネタに109であぅー氏が挿絵をつけ、
199からチェき氏がAAを作るという連携プレーで盛り上げ、 
流れの偏りを防ぐ。 
真琴うどんが危うくみさき先輩に食べられそうになる微笑ましいシーンも見られた。 
355からは『真琴inきつねうどん』SSまでが始まるほどこのネタはかなり引っ張られるも、
飽きられることなく続く。真琴=あぶらあげは定説に昇華したらしい。 

ここまで来ると、支援の応酬に次ぐ応酬という言葉がぴったりなほど、
両サイドの応援が入り乱れて、大混戦の様相を呈してくる。 
そこでみさき陣営、何気なく簡易ベンチマークソフトを投下。
期せずしてこれが本スレで一時的に大流行し、会場はみさき色に染まる。 
さらに545-546で「食費が今の半分になります!」という実に彼女向けの広告がタイムリーに貼られ、
その後の小ネタもあって参加者の笑いを誘った。 
しかしここでケコーン多発。偶然だったのだろうが、なぜかそれに伴いチェき氏、あぅー氏の支援が連続して投下される。 
マコピストとしてはこの単語に反応せずにはいられないのか、つきのひと氏の、
原作の折れた割り箸を発見するシーンをどことなく髣髴とさせる真琴SS『ことばとおもい』が書き込まれ、
大空寺さま氏も22:30に最終支援を投下。 
すると、700でMarch_Rabbit@Leaf&Key氏がすかさずみさきSSで反撃。
次いでSS一覧+画像まとめ、労働3号氏の支援等で盛り返す。 
ただ、それに応えた投票が続出するも無効票の嵐。解説御覧になってる皆さん、
頼みますからスレッドの1-10は目を通しましょう。「半角」の「不等号」を「2個」ですよ、「2個」。 

じわじわと試合終了が近づくと、書き込みは多いながらもマターリとした、この試合独特の空気が会場を包む。 
そして、数々の「いい試合だった」とのコメントの中、チェき氏が終了宣言に一番乗りして、
ここまで盛り上がりながらも荒れの少なかった貴重な対戦は幕を閉じた。 

結果発表までの間、スレッドはあぅー氏をMVPにしよう運動で待機。もちろん満場一致で、あぅー氏はMVPとなり…… 
新スレ移行後の23:08、満を持して代打名無し氏が登場。 
集計結果は、みさき433:真琴369。 
とてつもない支援量で参加者を萌えの渦に叩き込んだこの試合、辛くも川名みさきが勝利を手にした。 


<Cブロック準決勝第2試合   ▲△ 川名みさき vs  ○◎ 沢渡真琴  分析>

上で辛くも、と書いたのは、票数を見てのことではない。 
ただ純粋な支援の質。そして、投票者が語る自らの萌え。
これだけ見れば、どちらが勝っていてもおかしくなかったという意見には賛同して頂けることだろう。 
みさき先輩に投票する人が多かっただけのことだ。 

投票コメントを見ていると、キャラの良さについて語る人と、シナリオの良さを伝えようとする人とに
分かれていたように思われる。 
両キャラともその双方を兼ね備えたキャラなのだが、その人柄に惚れ込んだ者、
シナリオに人生変えられた者、それぞれいるようだ。 
開始直後に投票してずっと見守ってきた人、支援に心動かされて票を投じた人、
最後の最後まで迷っていた人、終了間際の書き込み内容は人それぞれながら、
どれもみな自らの萌えを十分に語るものばかりであった。 

この試合、ギリギリに参加した人にはおそらく支援を見る暇もなかったに違いない。 
駆け込みにはフィーリングが決め手の投票が多く見られたが、間に合うかどうかで
頭がいっぱいだったのだろう。中には訳の分からないコメントもあった。
とりあえずr118-816のお婆ちゃんについて小一時間ほど問い詰めてみたい。 


惜しくも敗れた真琴。 
すべてとは言わないまでも、浮動票はほとんど彼女のものだった。 
Kanonの中では最も泣けるとも言われるシナリオの感動。反抗的で素直になれない、
けれど一心に思いつづける性格。 
十分に、伝わったように思う。 
ただ画像はともかく、文章支援ではみさき陣営に遅れをとっていたようにも感じられた。 
文章で勝負させたら最強とも言われるONEキャラが相手ではややハンデがあった……かも、しれないが、
それをカバーできる力は十分キャラ本体に備わっていたはず。 
このごろでは、最初から参加している支援者はネタも枯渇してきていることだろう。 
真琴を食べ物にするネタがかなりの飛躍を見せた試合だったが、もう1レベル攻撃力の高い一発が欲しかった。 
ただ、こんな素晴らしい戦いを見せていただいたことに、深く感謝申し上げたい。 

この大きなハードルを乗り越えたみさき。 
12時ごろにつけた票数差のまま、安定して票を獲得している。画像、文章等の支援にも気合が見られ、
職人もいい仕事をしていた。6時間頑張った@ぷらいまる限定氏、お疲れさま。 
支援者諸氏の熱の入りようが目立った試合だったと思う。 
ただ、ドラマCDの件ですこし行き過ぎてしまったのは以後気をつけたいところだ。 
ときに、みさき先輩スレッドを見てみると、試合中は支援の打ち合わせと投票報告、
あとはほとんど「あぅー氏が怖い」というコメント一色である。 
氏の影は相手キャラスレッドまで侵入していたようだ。 
感じたこととしていくつか言わせて頂くなら、やはりこちらにはひとつひとつの破壊力が足りない。 
元ゲームの印象と支援が積み重なって得票しているが、これでは相手陣営に一発どーーーんっ! とやられると
巻き返すのは相当きつくなるだろう。 
そして、奇しくも次戦の相手は里村茜。まさにONEの頂上決戦とも言える戦い。 
今回にも増してアビスボートな参加者に、これだ! と票を投じさせるだけの何かが欲しいところだ。 
そして、彼女にはまだ十分には活かしきれていない属性もあるはず。 
既存の萌えポイントを新しい角度から眺めた、そして未発見の属性を開拓する、斬新な支援を期待している。 


最初から最後まで、ずっと綺麗な試合だった。参加者全員に、最大級の賛辞を送りたい。 

gnuplot氏作成グラフ


みさき433−真琴369でみさきの勝利!!