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椎名繭 vs 長森瑞佳
勝手に改説氏による観戦記
<二回戦・Dブロック第4試合  注注 椎名繭 vs ◎◎ 長森瑞佳  観戦記>

 その二人に血の繋がりは無い。親友とも少し違う。言ってみればたまたま出会っただけ。 
ほんの小さなきっかけ、それが無ければ全く別の日々を歩んでいたに違いない二人。 
 だけど。 
 慕い、慕われて。慈しみ、慈しまれて。その二人の間には、確かな絆があった。それは 
小さな偶然から始まった、大きな明日への物語。 
 長森瑞佳と、椎名繭。手を取り合って歩む姿が誰よりも似合う二人。 
 なのに……何故、何故この二人が戦わねばならないんだあああぁぁぁ!! 

 というのが、この試合の参加者の大半が抱いていた心境であろう。 

 試合前にR93-220から投下されたSS、260の入場シーンと、いきなり両者の共演となった 
あたりに萌え人たちの心境が伺い知れるこの試合。試合開始後も案の定、アビスボートな 
参加者があちこちで苦悶の声をあげる。どうすればいいんだ、いやマジで。 
 支援を見て決めるという者、投票をしながらも切り捨てた方に謝る者、迷う試合だから 
こそ高々と己の萌えを叫ぶ者、一種独特な雰囲気の中で試合が進む。418と459の投票コメ 
ントなどは、この試合の象徴とも言えよう。 
 スタートダッシュの画像支援は両者ともほぼ互角。R93-373でMITUKI氏がこの試合初の 
本格SSを瑞佳支援で投下すると、385で反転繭SSが来てこちらも互角か。チェき氏のAAも 
今回は時間差こそあれ両方に出現し、414のはね〜〜氏SSも共演と、どこもかしこも悩む 
悩む。そんな中で比較的あっさり票を投じる姿が目立ったのは……幼馴染萌えと炉利好き 
勢力であった(笑)。 

 両者拮抗の雰囲気を繭寄りに引き寄せたのは、R93-454で出た「まゆ12歳」へのリンク。 
本気でサイトを作った勇者っぷりに転ぶ者が多数出現する。またWINWIN氏のハンバーガー 
100個買い画像なども出現。正攻法では互角の闘いを演じる両者だが、ネタ的側面で繭が 
一歩リードという所か。 
 一方、SS系では466から瑞佳エロ長編が登場。続編は昼間という事で会場の期待を誘う。 
495で少々ヤバめな瑞佳SSが出て、544からの元素番号47氏の作品は繭支援と言いつつ瑞佳 
の魅力も描き、MITUKI氏が599から投下した一品は猫の姿を借りた瑞佳物。636ではね〜〜 
氏の反転繭物と、物量こそ極端に多くはないが支援に気合いが入る職人達。 
 音声投下も両陣営から発生。 
 とは言え、流石に明け方になると自作系支援は停滞、場はマターリに。 

 スレの流れの大半を投票が占める時間帯となる昼間。午前中は何故か瑞佳への票ばかり 
投じられまくる。そんな中、R93-762で466の続きとなるエロながらもシリアスな母乳SSが 
アップされ、夜中の盟約を果たして票をゲットした。 
 昼ぐらいに繭陣営が復帰して画像支援を再開すると、呼応するように瑞佳画像も投下。 
SSへのリンクも貼られるが、会場に直接落とされるSSはごく少数。その為、場の雰囲気は 
投票者のコメントが鍵を握る状況だったが、その熱さはほぼ互角だった。 
 この場で比較的威力を発揮したのは、856を始めとする繭音声シリーズ。大谷ボイスは 
やはり強いか。そして878ではまゆ12歳HPがバージョンアップ、ここでも投票者を複数 
すっ転ばす。 

 18時にスレ移動してR-94。51でみゅ〜♪名無しだもぅん氏がはじるすネタを振ると反応 
して萌え上がる者、多数。64でふじい00氏が書いた「繭シナリオの七瀬がいい」コメント 
に賛同する七瀬萌え、複数。妹属性+美乳ネタで盛り上がる者、これまた複数。偶発的な 
要素が多分にあるものの、投票以外の行動があまり無い瑞佳陣営と比較すると、繭陣営の 
ノリの良さが印象に残る展開となる。 
 まあ、妹ネタで一時脱線しかけたりもしたが(笑)。 
 そんな中でも画像投下は続いていたが、最後の追い込みは両者とも動きが鈍い。と言う 
か既にやるべき事はやった感が強く、ラスト2時間は大規模支援がほとんど出ず。 
 終盤に出た本格的SSは、はね〜〜氏によるR94-542からの繭支援物が目立つが……実は 
その前、521にて既に試合は終わっていたりする。つまり間に合わなかったのだが、この 
作品、及び556で描かれた両者の退場シーン(入場時同様、これまた共演だった)によって 
和んだ者は多いであろう。 

 最終結果は314vs267。勝者は椎名繭であった。 


<二回戦・Dブロック第4試合  注注 椎名繭 vs ◎◎ 長森瑞佳  分析>

 だよもん星人、敗退す。 
 ONE陣営にとって、というか大半の葉鍵板住人にとって、この結果はかなりの衝撃では 
無かっただろうか。なにせ瑞佳と言えば優勝候補の一人として誰もが認める、ONEの主力 
兵器だったのだから。 
 正直言って私も驚いた。 

 のだが……冷静に考えると、繭の方がキャラが立っている上にロリ系の支持も得られる 
分、健気だが基本的に薄味な瑞佳より萌え支持を得るのは容易っぽい。 
 少なくとも単純にキャラ同士を比較すると、決してだよもん有利とは言えなかった。 
 で、繭陣営は支援の熱さ、面白さで瑞佳陣営を上回った。正統派の萌えやエロシチュで 
は互角もしくは瑞佳ややリードと言う所だが、この試合の為にハンバーガーを買いまくる、 
専用HPを立ち上げるといった奇策の威力はそれを越えたし、場の雰囲気を自分側に引き 
込むネタも豊富に出て来ていた。 
 なりきり繭もスレ上で活発に動き回り、ほとんどの時間帯で会場のどこかに「みゅー」 
がいた。何だかんだ言ってその熱意は大した物だ。 
 改めて試合を振り返り、支援を見直すと、やはり繭が勝利したのにはそれなりの根拠が 
あると実感する。直前の試合で敗退した郁美スキーからのロリ支援票といった幸運は少々 
あったものの、この結果は決してフロックではない。 

 ……まあ、瑞佳陣営に「瑞佳に萌えれば萌える程、その心中を理解すればする程、繭を 
蹴落とせない」と言う壮大なジレンマがあった事も考慮すべきだろう。 
 昼前の時間帯などには、書き込みの9割ほどが瑞佳への投票という壮絶な状況もあった。 
つまりだよもん星人の地力はやはり相当な水準なのだが、今回はその力が共演作品などの 
形で少なからず繭にも流れたような。 
 ある意味、瑞佳にとって繭は天敵だったのかも知れない。 

 これでメインをはる瑞佳が去り、最強の漢・七瀬も去ったONE陣営。 
 やはり時の流れは無情と言うべきか、それとも外来者も多数いるトーナメント会場には 
葉鍵板内部の力関係は必ずしも通用しないと言うべきか。 
 いずれにしろ……。 
 何かが前と変わっている事は、誰もが薄々感じているのではないだろうか。 
 ONEばかりではない。気が付けば超先生が和み系キャラになってしまったり、三人組に 
萌える者が多数出たり、復権を果たすキャラやゲームがあったり。 
 これら全てが、最萌トーナメントの影響。葉鍵板の内外を問わず多数の人間を巻き込み 
お祭りを繰り広げるトーナメントは、葉鍵板の常識を覆す効果も持っている気がする。 
 数ヶ月前は当たり前だった事が、今は当たり前ではない。 
 このパラダイムシフトの中で、己の萌えキャラは、己の愛するゲームはどのような位置 
を占める事になるのか。成り上がるのか足下をすくわれるのか。興味深い命題ではある。 

 そんな中で繭はブロック準決勝に進む。 
 待ちかまえるのはこみパの桜井あさひ。正直言って有利か不利かも分からない。 
 世間一般ではONEは既に過去のゲームだが、葉鍵板内部までその空気が蔓延してしまう 
事はいくら何でも無いだろう。外来者がある以上影響は受けざるを得ず、繭に対して不利 
な要素となるのは確かだが。 
 繭にとって追い風なのは、彼女とストーリー的に関係の深い瑞佳、七瀬がバックに付く 
可能性が高い事。皮肉にもこの両者の敗退は、ONE陣営の結束を呼び込みそうな気がする。 
 既に画像はあらかた撃ち尽くしているだろう両者、支援の鍵はやはり自作系。そうなる 
とONE陣営は強い。この試合で繭がどのような活躍を見せるか。そして、その時に瑞佳は 
どう動くのか、期待して待つとしよう。 

 ……ところで繭って、結局のところ何歳なんだろう? 

gnuplot氏作成グラフ


繭314−瑞佳267で繭の勝利!!