<Eブロック1回戦第3試合・椎名華穂(One)vsスフィー(まじアン)――戦評>
次の試合もまた、異色対決といえるだろう。
好調続くOneからは、先日勝利を挙げた椎名繭の母・椎名華穂がエントリー。
対するは満を持しての登場。まじかるアンティークの旗艦、メインヒロイン・スフィー。
知名度自体はOneのほうが上なれど、片やメインヒロイン、片やCG一枚のみの端役。
スフィー圧倒的有利との下馬評の中、この異色対決の幕が上がった。
ところがいざ始まってみると、華穂がピタリとスフィーについていく展開。
「繭の母だから」という、おもに繭ファンからの票。そしてR44-47氏提供の華穂&繭イベントCG。
繭シナリオのクライマックスシーン、そして、華穂の繭への言葉に心打たれるもの続出。
やはり母の愛は偉大なのか、続々と入ってくる華穂への票。
この波に乗らんとばかりに投稿される、輝く季節だよもん氏を始めとするSSの数々。
R44-245氏のSSにも書かれている通り、実は血が繋がっていないという事実も、参加者の心を突き動かした。
しかし、スフィー陣営も負けてはいない。
メインヒロインならではのCG大量投下で、開始直後から主導権を握って離さない。
しかもそれだけに頼ることなく、五月雨邸の人々氏によるSSをはじめ、多くの良SS、自作CGで、参加者の萌え心をガッチリ掴む。
そしてスフィーの最大の特徴。幼女からグラマーまでの発育4形態。
レベル1から4までの、それぞれのスフィーのそれぞれの魅力に、参加者は次々と萌えを叫び、次々と票を投ずる。
それぞれの陣営が、それぞれのキャラを声高に支援する中、盛り上がりつつも緩やかな流れで進んでいくこの対戦。
繭対戦時4:17投稿失敗者氏のリベンジ成るという微笑ましいワンシーンもあった中、6:34時の集計、スフィー89-華穂63。
この票差から寄せ付けず、物量で勝るスフィーがジワリジワリと引き離し、結局、206-137で緒戦を制した。
惜しくも敗れた華穂陣営だが、前評判を遥かに上回る善戦を見せてくれた。
クライマックスシーンのPR、そしてその奥の華穂の愛。
たったワンシーンの、しかし素晴らしい見せ場を、陣営全員がありとあらゆる手段で最大限にアピールしたのが、善戦の原因だろう。
このような戦い方は、One陣営に限らず全ての端役キャラにとっても、指針の一つになるのではと思う。
危なげに見えたが、さすがはメインヒロインというべきか。時間帯のほとんど全てを取る横綱相撲で勝ちを収めたスフィー。
勝因はこれも、発育4形態から生み出されるシチュエーションを活用したことであろう。
あらゆる嗜好の持ち主を引き込み、それぞれの魅力で萌えさせる。
先の五月雨邸の人々氏や、R44-379氏、双健氏らのスフィー応援SSや、多くのCGが、その魅力を一層引き立ててくれたのも、
大きな勝利の要因と思う。
その一方で、R44-416の139氏が分析したように、まじアンというゲーム自体の知名度の低さが、
スフィーの持ち味の発揮に、制限をかけてしまうという弱みはある。
2回戦は桑嶋高子とアルルゥの試合の勝者と当たるが、しかしそれまでまだ時間はある。
この試合をきっかけに、まじアンをやり始める人が増えれば、スフィーの特性もさらに破壊力が増すだろう。
更に力を増したスフィーの戦い振りに、注目したいところである。
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