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緒方理奈 vs 牧村南
元怪説者だよもん氏による観戦記
<二回戦・Eブロック第一試合 ◎△ 緒方理奈 vs ×◎ 牧村南 観戦記>

今日から二回戦も後半戦に入る。Eブロックの先頭を切って登場するのは今やWAの旗艦的存在と 
なった緒方理奈と、好調こみパメインキャラ勢から牧村南の二人。 
妹・情熱的・同年代の理奈に対して眼鏡・天然・お姉さんの南と属性的には似るところが少なく、 
作中での重要度もそれほど差が無いと見られる両実力者の激突は、熾烈なものになるだろうとの 
呼び声が高い。 
一回戦を悠々と乗り切った南陣営に対し、理奈陣営が保科智子を相手に死闘を演じたことは 
やはりハンデになるのか。この辺りも興味深いところだ。 

リング穴氏不在のため代理人氏が「事実上の決勝戦か?」とムードを盛り上げた後、R94-654で理奈が 
入場。試合開始時刻を迎え、最近の名雪車はよく捕まるな、と思う間もなくR94-702で南も入場 
してくる。いずれの入場SSも両選手やそれを取り巻く人々の雰囲気が実によく出ており、両陣営の 
支援者のレベルの高さが窺えた。 
車勢とハンター達がときに支援物資を落としつつ駆け過ぎた後、しばらくは決め打ち票が双方に入る。 
そんな中、打つ手が早かったのは理奈陣営。試合開始後10分で一回戦の既出画像のまとめを掲出し、 
R94-762以降中篇SS「〜控え室にて」を発表、また支援画像には恒例になりつつある「ハマーン14歳」を 
混入させ、ネタ好きな観衆へのアピールも忘れない。 
これに対し画像支援主体で応戦していた南陣営が文章ネタを本格始動させたのは少し遅れて1:00前。 
R94-828で連作SS「南プロジェクト始動」の第一回が打ち出されるのだが、不運なことに理奈陣営の 
支援flashと時期がかぶってしまう。このflash、由綺と理奈の配役が逆なんじゃないかという気も 
するのだが、そのインパクトたるや「どちらに投票するにせよ必見」と言われた強烈なもので、 
会場には一時諸田真ブームが到来。ムードを一気に理奈陣営に押しやった。 
その後も散発的にしか話題の出てこない南陣営に対し、理奈陣営からは未完SSやONEネタ、緒方兄妹 
モノの中篇SSなどの支援が続き、序盤戦は明らかに理奈陣営の方に勢いがあった。 
3:00時点で理奈96対南35という票数は、戦前予想された展開とは大きく異なるが、観戦していた者の 
実感としてはうなずける数字だ。 

3:00を回るとこの試合も例に漏れずマターリ化。南陣営は南雄太ネタを振ったり、最初は両者支援に見えた 
「南プロジェクト始動」シリーズがやっと南支援らしくなってきたりとエンジンがかかってきたが、 
理奈陣営からも刃牙ネタや由綺×理奈の長編支援SSなどが出て夜間にも話題が途切れず、流れが反転 
するには至らない。9:00には南陣営からコソーリとMADが投下されるが、モノの良さの割には不思議なくらい 
反響がなく、試合は静かに進む。 
昼過ぎには理奈陣営からR95-166氏の理奈6歳SSが打ちこまれ、後にupされる理奈スレ752氏の自作画 
(R95-248)との相乗効果で<<おさなリーナ>>票を大量に取り込む。このほか夕刻まで理奈に関しては 
同人誌風四コマ「ホワルバ大王」などの自作画、SS、そしてオリジナル曲(!)といった支援や、 
再びの刃牙ネタ、諸田真などの話題で盛り上がっていた。一方の南陣営はこの間主に画像中心の支援で、 
票こそ一定のペースで入ってくるものの単発になりがち。3:00から18:00までの得票数を見ても理奈70に 
対し南34とほぼ倍であり、マターリな中盤戦もやはり理奈陣営が流れをつかんでいたようだ。 
終盤の理奈陣営は、20〜21時台に画像系の自作支援を打ち出したのち支援をほぼ休止するが、 
ここまでの支援の甲斐もあって最後まで得票を伸ばす。終了30分前には理奈スレ752氏がまたもや 
おさなリーナ画を貼ってダメ押し。 
一方南陣営は19時半頃から「帰ってきた南プロジェクト」などの支援SSが久しぶりに登場。 
21時過ぎには急に画像支援が活発に行われるようになり、雑談でもみなみおねいさんの話題で 
盛り上がるなど、ここへきてやっと場の雰囲気を自陣営へと引き寄せたかに見えたが、さすがに 
遅すぎた。それでも終了10分前に名無子氏が支援SS<南さんの思い出>を発表するなど、ファンは 
最後まで各自の萌えの表現を貫く。 
試合終了後ほどなく発表された最終結果は理奈235対南109で理奈の勝利。R95-472、534の退場SSで、 
理奈は次のステージへ、南は彼女の本来の戦場である舞台の後方へと、それぞれ去っていった。 


<二回戦・Eブロック第一試合 ◎△ 緒方理奈 vs ×◎ 牧村南 分析>

ともにブロック本命に名を挙げられるほどの両雄の対決だったが、思ったより大きな差がついた。 
何より南陣営の応援がおとなしめだったかな、という印象がある。原作・泡両キャラスレとも 
申し合わせたかのように試合の話題が出ていない。終日支援を続けた南プロジェクト作者氏の活躍が 
目立つほかは終盤に至るまで職人の姿があまり見られなかった。 
南さんと言えば他のこみパキャラの試合でもたびたびエチ系のシチュに引っ張り出されていたような 
気もするが、今回そっち系の文章ネタはほとんど無し。うっすらと期待していた人も結構いたのでは 
ないかと思うのだが、このあたりはキャラスレの分立が微妙な影響を与えているのかもしれない。 
あと、MADは反則スレスレの武器だが、人が多くない時間帯にひっそりと投入したのは考えた末の 
賢明な選択だったろう。その分効果も限定されてしまったようだが、それはやむを得まい。 

他のこみパキャラのファンからの応援票も今回はあまりなかったように思う。中でもあさひ陣営には 
作品つながりとアイドルつながりで両方から声が掛かっていたようだが、特に目立った動きは 
なかったようだ。 

一方の理奈陣営は、本来の萌え、あるいはそれ以上のものを発揮できたことと思う。 
特に今回目を引いたのはまずR94-826のflash。これまでWA勢と言えば、原作同様しっとり落ちついた 
感じの支援に強みを発揮し、逆にこの手のネタ系は手薄なイメージがあった。作品の雰囲気を重んじる 
ファンの意には沿わないかもしれないが、祭りに参加している人間からすればやはりこういうネタも 
あった方が楽しめる。この曲をSoDと偽ったR95-216・217両氏のノリも見事だ。 
もう一つは観戦記でも触れた「おさなリーナ」。SSとイラストの両面攻撃で理奈に新たな萌えの境地を 
見出してしまった人も少なくあるまい。そこへ逝ってしまうともう戻れない危険性もあるが… 
と、これまでと一味違う応援を見せた理奈陣営だが、それも基本路線があればこそ。特にWA勢の 
お家芸ともいうべき音楽支援は今回も観客を驚かせた。また、英二をはじめ由綺、はるかなど 
他のキャラを上手く配したSSも健在。競演キャラの味を活かしたSSはさすがにWA勢の専売とは 
いかなくなってきたが、やはり今なお誇るべき強みだと思う。 

これで眼鏡裸Yの壁2枚を突破してブロック四強一番乗りを果たした理奈。理奈、南と保科智子を 
以てEブロック3強と目する向きも多かっただけに、今回の勝利で決勝トーナメント進出の夢も 
俄然現実味を帯びてきた。 
三回戦でそんな理奈陣営の前に立ちはだかるのは、まじアンの主砲スフィー。作品全体に溢れる 
明るい雰囲気と、幼女から母乳までお任せの変幻自在のボディというスフィーの武器は、本来理奈 
及びWAの世界観とは競合しにくく、それぞれが互いの得意分野のみで勝負すれば相当もつれることも 
予想される。 
しかし今回の試合を見る限りでは、理奈陣営にもノリでもロリでも何でもこいのしたたかさが 
備わっているように思えた。次の大一番でもこれが発揮されれば、自ずと朗報も舞い込んでくるだろう。 
約3週間の後再び舞台に上がる彼女の姿を、楽しみに待つとしよう。 

gnuplot氏作成グラフ


理奈235−南109で理奈の勝利!!