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スフィー vs 桑嶋高子
勝手に改説氏による観戦記
<二回戦・Eブロック第2試合  ◯△ スフィー vs    桑嶋高子  観戦記>


 最萌トーナメントには、ゲームやキャラの再評価と言う側面もある。 
 そして今日の試合で戦う二名は、恐らくその方面での効果を強く欲しているであろう。 
 まじかるアンティークのスフィー。誰彼の桑島高子。言っては悪いが、双方ともゲーム 
の人気は決して高くない。それ故にキャラ萌えを追求する際、ただ萌え〜と言うだけでは 
周囲の共感が得難かったりする。なにせ知ってる人が少ないから。 
 そこをいかに克服するかが一つのポイントといえた。 

 試合前のネタ画像は他の試合に比べると多数にして多彩、かつ笑える物が多かった両者。 
当人をよく知らない代わりにこういう場所で想像力が広がるのか、あるいは両者の萌え人 
がここぞとばかりに受けを狙うのか。 
 試合開始はR95-567。直後にスフィー陣営には名雪車氏ともなちゆ12斎氏が、高子陣営 
には高子ski氏が画像を投下。高子ski氏は更にSSへのリンクも張る。この中で効果を発揮 
したのは最終兵器と称された高子画像。もろオフィシャル絵、しかも水着……脱いでない 
……のに萌える者が結構現れる。この絵は終盤戦に至ってもなお投票者を転ばしてのけ、 
ら〜YOU絵のビジュアル的な強さを証明した。 
 しかしながらスレの進みは想像以上に遅い。そんなに人気が無いのかこの二人、と思い 
きや、どうもサーバがとんでもなく重くなっていたのが原因らしい。 

 R95-642、エロサイトの宣伝コピペをパロった高子支援画像の一覧が出現。済みません、 
653や659のカキコが無ければ素通りする所でした(^^; 
 660では高子AAが登場、しかしその手前の657で出た作者・チェき氏のコメントが何とも 
涙を誘う。更に747では元254氏が「為にならない誰彼キャラ講座」で高子シナリオを一刀 
両断、結局はネタ系に走るしか無いのか誰彼支援。 
 一方、スフィー陣営は初心者向けにレベル講座、及びレベルと年齢の相関関係に対する 
必要以上に熱い議論。要は雑談だが、それでも宣伝効果は高かった。加えてR95-702から 
甘えん坊将軍氏によりスレ上初の本格SSが出現し、756ではレベル別スフィー画像登場。 
 と言う訳で、小規模戦闘ながら独特の雰囲気に満ちた、面白い展開であった。 

 そのまま朝が来て、マターリ進んでR95-778、スフィー支援と称してスレ上に般若心経 
が書き込まれる。何のこっちゃと思ったら、モトネタのFLASHが793で投下された。 
 休日でありながら非常にのんびりな書き込みペース。アビスおじさんのAAが出現したり 
ジョジョ萌えだよもん氏が846で一発ネタ高子支援を繰り出したりしつつ、静かに試合は 
進む。 
 857から甘えん坊将軍氏が再びスフィーSSを投下。エロにしてロリな展開が参加者の心 
に火をつけたか、ここから書き込みペースが上がりだす。886ではレベル"5"スフィーの 
母乳物、904では石氏によるレベル別分身エロと、スフィー陣営がSS攻勢を仕掛けた。 
 と思ったら918ではレベル"0"スフィー画像、これはむしろネタだったがタイミングは 
良かったかも知れない。 

 20時半を回ったあたりでR96にスレ移動。両陣営の支援まとめがアップされ、その直後 
に名無し坊氏のスフィーほのぼのSSが放たれる。この辺からまじアンの評価について語る 
声が目立ちはじめ、会場は雑談スレ状態に。シナリオ重視の風潮の弊害を被ったという声 
に多数の同意が上がるあたり、まじアン支持者の心境は皆同じなのか。 
 高子もそれまでに出た画像の力で票を集めるものの、場は完全にスフィーの物。しかし 
熱気はあまり無く、結局そのままマターリと進んだ試合はR96-120で終了。 
 142vs47でスフィー・リム・アトワリア・クリエールが勝利を収めた。 


<二回戦・Eブロック第2試合  ◯△ スフィー vs    桑嶋高子  分析>

 スローペースな展開の中で、図らずも作品に対する両陣営の思い入れが浮かび上がった 
この試合。勝負という点ではスフィー安泰だったが、なかなかに趣深いものがあった。 

 誰彼陣営の屈折した愛情……と言うか、屈折せざるを得ない愛情……は今更言うまでも 
ないが、この試合でもその状況は相変わらずだった。 
 一部では「もはや芸術」とすら言われたら〜YOU絵、バグらないシステム、多彩な音楽、 
派手な宣伝、全てにおいてリーフの気合いの感じられたこのゲームについては、元254氏 
がスレ上で交わした会話が全てだろう。 
「元254さんはほんとに誰彼が好きなんですね?」「好きだよ。シナリオ以外は」 
 奇遇ですね、私も全く同感です。 

 まじアン陣営の秘めたる思いもまた、方向こそ違えど似た雰囲気を持つ。 
 この作品は「やり込みゲー」だ。いわばシミュレーション系である。骨董品屋の経営と 
スフィーのレベル(笑)を調整しつつ、その過程で起きる多彩な……本当に多彩という評価 
がされている……イベントを楽しむ訳だが、それ故にストーリー性は少々薄い。 
 と言うか、望みのエンディングを迎えるためには、自分で計画を立てて、自力で物語を 
組み立てねばならないと表現すべきかも知れない。 

 つまりこの二つの作品は、ただやるだけではあまり面白くない。 
 楽しんだり萌えたりするには、それ相応の知力と忍耐力(または妄想パワー、あぼーん 
能力も含まれるか?)が必要なわけだ。 
 少しかじっただけでは良さが分からないが、やり込むとプレイヤーの脳にかかる負荷が 
大きい。そこであきらめた者は「傍目にイマイチ」「やったけどつまらん」という印象を 
持っても不自然ではない。 
 その辺が現状の地位にある理由と考えても、そうそう的外れではあるまい。 

 そんな訳で、誰にでも分かりやすく魅力を表現するには、職人達が己の脳で噛み砕いて 
補完した成果、つまり支援が必要だったこの試合。 
 意外なほどに画像投下が少なく……高子はともかく、エロシーンの数は葉作品で屈指と 
言われたスフィーですら、その方面があまり無かった……文章系で萌えまたはネタを語る 
展開が多かったのは興味深い。 

 敗れた高子陣営は、やはりネタ系支援ぐらいしか出しようがないのが痛かった。まぁ、 
それがこの作品において最も適切な手段だと言う事は、これまでの誰彼陣営の戦い方から 
十分理解できる話だが……それだけでは限界があったと言うしか無いだろう。ら〜YOU絵 
の投下は予想以上の効果を見せたが、やはりビジュアルを支える背景設定がイマイチ中途 
半端な現状では、そうそう妄想補完も出来ないという感じか。 
 ひょっとしたらナースネタや家政婦ネタで受けを取れるキャラに育ってたかも知れない 
し、そのままでも萌えられる可能性は十分にあったはずの高子は、結局、形のいい胸だけ 
を参加者の記憶に残して舞台を去る事となった。 
 自虐的な雰囲気を少しまといつつ、それでも支援した職人の方々には敬意を表したい。 

 さて、スフィーだが。 
 目立ったのはSSによる支援。ネタ、エロ、ほのぼのと様々な角度からスフィーの魅力を 
表現した一連の作品群は、まじアン及びスフィー萌えの奥深さを参加者に実感させる物が 
あった。同時に、偶発的かも知れないがスレ上で行われたまじアン談義もまた、読んだ者 
に色々考えさせた点で支援として機能したようだ。 
 実の所、一回戦のまじアン勢力はあまり職人芸を見せなかったので、今回の文章系支援 
の充実ぶりには驚くと同時に認識を改めさせられた。 
 次の試合で当たるのはホワルバの緒方理奈。属性が違うと思いきや、相手もロリネタを 
習得してしまったので、スフィーが安定して票を確保できる聖域が今やほとんど無い。 
 とは言えスフィー陣営にはリアンその他の魅力的なキャラが揃っている。今回の試合は 
基本的に健太郎との絡みが主体だったが、まじアンワールドの面々を最大限に活用できれ 
ばそう簡単に相手の思惑通りには進まないだろう。 
 今度はどんなスフィーが出てくるか、楽しみである。 

gnuplot氏作成グラフ


スフィー142−高子47でスフィーの勝利!!