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雛山理緒 vs 吉井
快説者だよもん氏による観戦記
<二回戦・Eブロック第三試合     雛山理緒 vs   注△ 吉井  観戦記>

 このところ続く葉対決。しかし前二試合のキャラに較べて、ネームヴァリュー的には若干寂しいこの二人の対決。 
しかし、そういう試合こそが面白いのがこのトーナメントの妙味。 
 雛山理緒も吉井も共に東鳩のキャラ。理緒は一回戦、スフィーの勝利で波に乗るまじアンのリアンを3票差で下す 
という際どい勝負を演じた。一方の吉井も誰彼の石原麗子を相手に職人対決ともいえる試合を制し、葉鍵板での 
吉井人気を証明。 
 普通に考えるとシナリオの内容的に(超シナリオとはいえ)理緒に分があるが、ここは葉鍵板。吉井専用お絵描き 
板などもあり、画像支援は五分と考えられる。となると、いかに文章等で浮動票を得るか、その辺りに注目したい 
ところだ。 

 試合開始前からR96-204で理緒、207で吉井の入場と両陣営とも抜かりのない構えを見せる。お互いやる気は 
上々だ。そして三人組といえばこの二人、R96-205では名無し忍者氏がCG付きSS、248で例の三人組氏が戦車 
AAを投下。おなじみの面々に活気付く吉井陣営だったが、そこに名無科理緒氏がR96-262でCGと6枚投下。画 
像量では負けていないところを見せる。 
 しかし、それがどうしたと言わんばかりにR96-287では例の三人組氏が三人組連作AA、315では名無し忍者 
氏がロリ吉井画像付きSSを投下、さらに青色名無しさんだよもん氏がSSを投下。名無科理緒氏が二度目の画像 
投下をするも、他に支援者がいないのが厳しい。しかし、R96-327で投下されたSS『理緒とゆかいな仲間たち』を 
皮きりに、343でSS『雛山理緒、最萌トーナメントバイト奮戦記』が投下され、それに乗じて名無科理緒氏が再度 
CGを投下。さらには368でチェき氏が理緒AAをもって支援に登場し、徐々に支援が充実してきたようだ。 

 負けじと吉井陣営からもR96-351であまとう氏がメイド吉井画像を落とせば、364で名無し三氏の吉井支援SS、 
369では母乳SSまで登場し、多彩な攻撃は止まらない。しばらく両者からSS投下が続くなか、R96-389で一風変 
わった支援、『Let’s TRPG!1』の登場。SSの一種ではあるが、その昔TRPGに触れた事のある人間の心を掴 
みしみじみと票ゲットに成功。この時間帯はSSが雨霰と投下されていたが、観戦者を一番取りこんだのはこの作 
品だと言っていいだろう。 

 早朝〜昼の攻防戦、理緒陣営からはSSの続編に加え、数回にわたり弾幕を撒いた名無科理緒氏に変わって 
GANDEN氏がR96-449、457、466、468、469で何と56枚のCGを投下。その間の463では『理緒ちゃんジャンプ!』 
なる自作ゲームという内容の濃い作品まで投下される。対する吉井陣営からもTRPGの続編(名無し忍者氏の挿 
絵CGが追加)、はね〜氏や◆Lee.23yI氏 のSS、例の三人組氏のAA、と引けを取らない支援を提供。人が少ない 
時間帯ながら熱い総力戦となったが、12時までの票数は45対72と吉井がリード。 

 昼過ぎ、R96-551からチェき氏が『○○に追っかけられて泣きながら逃げる理緒』シリーズを展開。ぞぬはともか 
く、ユズハニャーン相手でも逃げる理緒という不条理ネタを連発。さらに11匹の猫、名雪戦車with超先生、ソーラレイ等 
シュールネタを続け、何とも言えない雰囲気で試合が進んでいく。そんな中でもSSを確実に投下する吉井陣営、 
負けじと理緒陣営もそれに続く。残念ながらここでは紹介できないほど多くのSSが終了間際まで投下された。差が 
ついた点をあげるとすれば、R96-751で投下された吉井支援としては数少ない名無し忍者氏作のワショーイなCG。 
これが迷っていた人を取りこむ決め手となったか。22:00過ぎには例の三人組氏とチェき氏のAA対決まであって 
充実したこの試合、職人さんたちの祭りを制したのは97対141の44票差で吉井ユカリだった。 


<二回戦・Eブロック第三試合     雛山理緒 vs   注△ 吉井  分析>

 SS評論家のなにがしだよもん氏が、あまりの数の多さにレスに窮したほど投下された多数のSS。CGと違いSS 
は流されないので、余裕があればこの試合のログを是非見て欲しい。また、例の三人組氏やチェき氏のAAもある 
ので、見ておいて損はないだろう。それほど職人さん達の宴となったこの試合。総投票数は238、総レス数592は 
2回戦では少ない方だが、それだけに密度が濃かったとも言える。 

 この試合で差がついた点はどこにあるだろうか。3種の支援について考えてみよう。SSは上に書いたように双方 
とも大量のSSが出てきた。しかし、観戦者を虜にしたという点ではTRPGを持ち出した吉井陣営に軍配があったか。 
もともと葉鍵板にはゲームの性質から文章を読むのが好きな住人が多く、転じて書く人も多くいるだろう。それゆえ 
にTRPGの経験者が多かったから好評だったのではないかと推測してみるが、どうだろう。 

 AAについては、吉井支援の例の三人組氏と理緒支援のチェき氏の一騎討ちだっただろう。モナー板さながらの 
AAコントを3つも創った例の三人組氏と、泣きながら逃げる理緒(230km/h!)シリーズでシュールな世界を創った 
チェき氏。これは引き分けというか、両者勝ちというか。これからもお願いしますと言いたい。 

 さて、最後にCGについて。理緒陣営が大量のCGがあったのだが、それが空回りしてしまった感はある。試合開 
始直後はいいとしても、人の少ない明け方に大量の画像を固めて落としたのはやや失敗だったか。せめて人の多 
い時間帯に投下していれば、ある程度の戦況が変わったのではなかろうか。支援者の時間の都合ということなの 
で、仕方が無いと言えば仕方が無いのだが。また、吉井陣営の名無し忍者氏の存在も大きかっただろう。ただ自 
作CGを投下するだけならよくある普通の支援なのだが、SSに合わせたりリクエストに応えたりとまさに忍者の如く 
変幻自在の働きをした名無し忍者氏。吉井が勝利した一因はこの人にあると言っていいだろう。 

 吉井の勝因は、やはりこのトーナメントでの試合で三人組全体の知名度が向上した事だろう。1回戦で岡田・吉 
井・松本という三者のキャラが広まった事が、今回の支援を増幅させたように思える。1回戦のしのさいかのように、 
設定が薄い者の強みなのだろう。逆に、理緒は原作での中途半端な位置付けが影響したように思える。もちろん 
SSで補完されてはいたが、他のキャラとの絡みが無かった分だけ自由度が限られてしまった感がある。これは超 
先生の呪いなのか、とか思ってみたり。 

 それはともかく、吉井の次の試合は小坂由起子が相手。ブロック準決勝では異色のサブキャラ同士の戦いだが、 
お互いここまで勝ちあがってきたのは豊富な支援があったからこそ。次の試合も支援合戦になるのは間違いない。 
面白いところは、由起子は吉井以上にキャラクターが不鮮明だったキャラ。それを作り上げた陣営の力は計り知れ 
ないものがある。今回吉井支援をしたあまとう氏の動向も気になるところだ。 

 ところでこの試合、『名無し忍者氏vs.チェき氏の戦い』と見た人がいた。なるほど、両陣営の代表支援者を挙げた 
らそうなるかもしれない。そうすると、エキシビションでの借りをここで返したということに。トーナメントならではのこう 
いった戦いに目を向けるのも、また趣深いものだ。 

gnuplot氏作成グラフ


理緒97−吉井141で吉井の勝利!!