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吉井 vs 小坂由起子
勝手に改説氏による観戦記
<Eブロック準決勝第2試合   注△ 吉井 vs     小坂由起子  観戦記>

 ブロック準決勝でこの組み合わせ。通常の人気投票では考えられないが、支援という名 
の補完が可能なこのイベントなればこそ、こんな見せ場も訪れる。 
 東鳩の吉井。いじめっ子三人組の一人、という公式設定を遥かに越え、既に立派な萌え 
キャラとして葉鍵板ではおなじみの顔になってしまった。 
 ONEの小坂由起子。見せ場どころか立ち絵すらも持たず、浩平の保護者という情報しか 
無かった彼女が、職人達のSS攻勢の果てに今や一つの人格を得ている。 
 原作者もこの状況は想像しなかったに違いない。つーか想像されてたまるか。 
 ザ・職人芸対決。何も知らぬ者が見れば「?」な一戦。しかし分かっている参加者から 
見れば、これほど熱い試合も珍しいだろう。 

 双方とも3サイズ情報無し(笑)という珍しいヒロイン対決は、R122-548、名無し忍者氏 
の吉井陣営突撃行軍歌にて幕を開けた。550からは幕間SSの形で、直前の試合で勝利した 
理奈と絡めた作品を名も無き闘票者氏が投下。由起子陣営は562で二回戦の相手・響子を 
絡めた入場シーンを上げ、564では550のお返しとばかりに詩子さん氏がスフィーを出した 
幕間SSを即興で書く……と、両陣営の職人芸がいきなり炸裂。 
 試合開始直後の車レースの中で例の三人組氏AAが現れたかと思えば、601で由起子支援 
サイトがオープン。ぱらぱら出てくる画像支援はさすがに吉井の方が多い……と言うか、 
このトーナメント始まるまで由起子に画像というものは存在しなかった……が、その現状 
を打破すべく由起子陣営・あまとう氏が632で自作絵と共に登場。 
 635、637のSSへのリンクあたりから文章支援も始動し、試合開始30分も経たずにスレは 
濃い職人芸ワールドに入り込んで行く。 
 例の三人組氏は毎度お馴染みのAAを駆使して三人組の日常を漫画形式で描き、詩子さん 
氏はまたもスレに出たネタを元に即興SS作成。一方で両者共通の弱点である「絵の無さ」 
については、R122-671の「正直どっちも分からん、分かりやすい画像求む」のコメントに 
対し、両陣営とも即座に希少な絵を出してのける。このきめ細かさは敬意に値しよう。 
 なお当然ながら、744のしまさら氏のように、この日のために支援画像を作成する人も 
いる。 

 投票ペースはマターリ、スレの進みもかなり遅め、しかし妙に熱気を感じるこの試合。 
 R122-700及び710で由起子SS投下。711ではおおさか@つちへん氏が2回戦の吉井支援を 
ネタにしたRPG三人組(のうち二人)の絵をアップ。719ではみゆう氏が由起子SSへのリンク。 
と立て続けに両陣営が支援を撃ち合う中、724から吉井支援の大作「葉鍵板横断ウルトラ 
クイズ!」が開始される。これは葉鍵作品のクイズを出しつつ3人組(&スレ読者)に答え 
を考えさせるという半参加型支援で、四方八方から支援作品が連打される中で強い印象を 
残す事に成功した。 
 それにしても、どっちに投票するか悩む参加者までSSを書く(R122-755)程の試合。ふと 
見ればあっちにSS、こっちに自作絵。濃い。かなり濃い。 
 750氏は過去の自作品を引っ張り出し、757氏は一発ネタに走り、759では別の試合から 
続く連作SSが始動。李兄さん氏がお笑いSSを出したかと思えば、名も無き闘票者氏が卒業 
告白ネタでシリアスに決め……と、ここまでは全て吉井支援。つまり深夜は吉井陣営優勢 
だったが、由起子陣営もあまとう氏が更なる自作絵を投下し踏み止まらんとする。 
 明け方に支援か私怨か不明な吉井SSが来たが、脊髄反射は誰も起こさずマターリと試合 
続行。 
 日が出たら今度は由起子陣営の動きが活発になり、詩子さん氏の支援まとめが出るのと 
前後して811、818、822、825、837、841、850、853とSS及びSSへのリンクが連続……って 
何なんだこの由起子支援の密度は! 
 そのまま12時。再びあまとう氏が自作由起子絵を投下。 

 午後になると吉井陣営が復活。861からSS始動、863では名無し忍者氏謹製・画像パック。 
890からはギャグ連作。 
 由起子側もふじい00氏、詩子さん氏が精力的に活動。880などの名無しさんも出てくる。 
 午後4時に他力本願寺氏が両陣営の支援まとめを行い、その後もマターリながらも熱い 
投票及び支援投下が続いて午後6時にスレ移動。ちなみに今回は、埋め立てもマターリで 
あった。 
 R123では両陣営が支援まとめを行い、63からAqua氏が由起子支援SS。81からは吉井エロ 
シチュSSが投下され、93ではおにぎりネタ。その後も吉井に母乳ネタ続編、由起子に浩平 
結婚ネタなど、職人の活動は休まる所を知らない。 
 終盤、由起子陣営は別スレに投下された大作SS「輝く季節へ」で数多の投票者を感動の 
渦に巻き込み、吉井陣営は多彩な角度から語られる吉井の魅力とツボを付いた画像で支持 
を得る。最後の最後まで支援が途切れなかった試合は、票数マターリ、展開ほのぼの、SS 
熱すぎ、画像ささやか(笑)でR123-229に終了。 
 投票し直し以外にID重複が無いというクリーンな試合は、206vs109で吉井が勝利 
を収めた。 


<Eブロック準決勝第2試合   注△ 吉井 vs     小坂由起子  分析>

 かくして職人対決は吉井ユカリに軍配が上がる事となったが、試合終了後にR123-272氏 
が書き込んだコメントが、この試合の真価を表現していると思われるのでここに掲載。 

 最萌トーナメントありがとーーーーう。以前から由起子さん好きだったのだが、この良 
質な支援SS・画像より、更に脳内補完バッチリ。 
 勝敗? ちいせぇちいせぇ。由起子さんへの萌えは俺だけじゃないってのが分かって、 
みんなと共有できたこの時間、すっげー楽しかったよ。 
 次戦は吉井、頑張ってくれっ。実は支援により十二分に萌えていた。 
 脇キャラだと思っていたのにカナーリ昇格したよ。3人組って括りはあるけど(w 
 「アイツの良いトコひとつ見つけた」って感じで、こーゆーマターリ試合の方が最近面白く 
感じてきたよ! 

 正しくそのとーり! と激しく力説したい。勝敗をどうこう言うのとは全く別の次元で、 
こういう試合を楽しめてこその最萌だと思う。 

 一応冷静に分析してみると、吉井の勝因は支援の多様性にあったかと思われる。 
 今回の支援を総括すると、SSの物量及び感動では由起子の方が上だっただろう。 
 しかし笑いを含めた多彩さでは吉井が勝り、また画像支援やネタ系支援も由起子側より 
目立っていた。二回戦のテーブルトークRPGしかり、今回のウルトラクイズしかり。結果 
としてそれが単純明快な面白さの差となり、浮動票獲得数の差に繋がった様な気がする。 
 由起子側は重厚なSSが多発されてその魅力を存分にアピールしたが、すべての参加者が 
その全部を読むだけの根性を持っている訳ではない、という所か。 
 また、由起子側に「感動した」というコメントが多い一方、吉井側は「もっと見たい」 
というコメントが多かった。更なる次を期待する勢いの差……それがこの結果を招いたの 
かも知れない。 
 ……とまぁ、以上ははっきり言って結果を見た後での理由付けである。 
 勝因・敗因を検討する事がこれほど無意味かつ虚しく思える試合も少ないだろう。 
 気がつけば由起子にキャラスレが立てられており、吉井は吉井で職人達が相変わらずの 
創作魂を見せてくれた。ちょい役にあるまじき躍進ぶり、そして熱かった試合。 
 両者に、そして両陣営の支援者に惜しみない拍手を送りたい。 

 勝ち進んだ吉井が次に当たるのは、ホワルバの緒方理奈。 
 はっきり言えばキャラ単体の集票力では理奈が上。加えてホワルバ陣営は、支援の充実 
ぶりで知られている。が……もはや葉鍵板最強レベルの職人軍団を擁すると言っても過言 
では無さそうな吉井だし、端役がここまで勝ち上がってきたという事で勢いも持っている 
から、意外と票数的に面白くなるような気も。 
 なんでも今回の試合では主力職人が仕事入りまくりでロクに支援出来なかったらしいの 
だが……あれでもまだ彼等的には少ないらしい……次回はどうだろうか。 
 まぁ、どっちが勝つかで熱くなるよりは、勝敗なんぞどうでもいいって感じの名勝負に 
なる可能性の方が遥かに高そうではある。 
 と言うかそういう試合を期待。 

gnuplot氏作成グラフ


吉井206−由起子109で吉井の勝利!!