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柏木千鶴 vs 美坂栞
勝手に改説氏による観戦記
<Gブロック準決勝第2試合   ◎◎ 柏木千鶴 vs  ○△ 美坂栞  観戦記>

 もはや両者に説明不要。柏木千鶴vs美坂栞。 
 どっちも血の香りを拭えぬ……いや、栞については妄想補完の結果だけど……ヒロイン 
であると同時に、妙に遊ばれやすいキャラでもある。それ故に、単なる直球萌えだけでは 
その魅力を全て使える事は出来そうにない。 
 試合の行方以上に支援のバリエーションが興味深い一戦は、どっちが勝つか事前予想が 
容易につかなかっただけに、両陣営とも気合いが入る事となる。 

 前の試合終了直後の23:17、R128-756にてリング穴Joe氏が両者出場の幕間SSでいきなり 
両陣営の熱気を煽れば、798の千鶴スリーサイズトップシークレット発言が爆笑を呼び、 
820では栞輸血永久機関AAがまた笑いを呼ぶ。そんな中で、千鶴入場はシリアスから貧乳 
ネタまでやたら沢山乱れ撃たれ、一方の栞はどうも決死の覚悟を決めて入場しているよう 
な気が(笑)。 
 スタートダッシュは両者およそ互角、支援画像も一方が圧倒する訳でもなし。さすがに 
属性が全然違えど人気キャラ同士の一戦と言えよう。開始4分、R128-911にていきなり栞 
支援の連載SSが出たが、じっくり読まれる前にすぐ投票に流され、揚げ句開始8分でスレ 
移動してしまったのは悲劇か。 
 ぎりぎりでスレ立てが間に合ったR129では、しおり違いの支援画像が出たり、吐血スレ 
からのAA転載が出たり、SS「雪景色」が出たり玉砕小ネタ人氏が頑張ったりで栞側が押す 
……と思いきや、千鶴陣営も狩られる事を期待してるとしか思えない投票コメントや単発 
SSが出まくり、インパクトでは一歩譲るもしっかり読むと互角の戦いを演じている。 
 午前1時、そろそろ千鶴AAが禁句を口にした投票者を狩り始める中で栞側から大作SSが 
投下されるが、マジで大作過ぎて途中でSSスレに移動。一方、R129-384では柏木家の既出 
画像まとめが登場、途中参加者の歓喜の声を呼ぶ。 
 通りすがりのスケブ魔氏が栞支援自作絵を投下し、430では栞バレンタインSSが出て、 
411や472では一発ネタ的な千鶴支援SS。494の自作栞絵に対し517から即興SSが返されたり 
と熱い支援合戦が続くき、午前3時にして既にR129も500突破。 

 深夜の支援は画像・SSとも栞が多め、玉砕小ネタ人氏の奮闘も目立つ。千鶴側は基本的 
に1レス分の軽めの支援主体、その大半がネタ系なのは気のせいか? 
 591の鬼千鶴宣言に続き、620、629、641とSSが出て、656で両者支援っぽい作品が来た 
あたりで空が白みだし……夜が明けて688から栞側の壮大な連作、全長50mの雪だるまへの 
道が開始。 
 736と741で学内LANのIDかぶりが発覚(爆笑!)する中、日が出たら千鶴側の動きが活発 
になって来た。735、739、753、769と画像&SSが連発。だが栞も795で再びバレンタイン 
ネタ長編を繰り出して踏みとどまる。 
 流石に昼間はペースがのんびりに……ならない。夜に比べれば遅いが、やっぱ速い。 
 昼間前後は支援まとめが出て、921で通りすがりのスケブ魔氏復帰。 
 午後1時に再びスレ移動してR130、またも栞バレンタインネタSS出現。それぞれの作品 
に個性があるのだが、常に栞の料理が下手っぽいのはどういう事か(笑)。 
 70、75、105と両陣営からSSが出つつ、93では久々に千鶴の狩りが決行され、136からは 
全長50m雪だるま計画が復活。硬軟取り混ぜた作品が両陣営から適宜投下されつつ、画像 
も落とされつつ、午後は大きな動きもなく進んでゆく。 

 が、千鶴支援の替え歌や栞陣営の舞台裏、はね〜〜氏のラジオ放送が出て来たあたりで 
2ch全体が重くなってきた。297で栞SS、316あたりから栞支援の画像&音声が出て来るも、 
低速回線では接続がきわめて困難な状況になる事がしばしば。 
 そして終盤戦、栞陣営のSS作家及び画像支援者の気合いは相当な物があり、スレの上で 
千鶴陣営を圧倒。50m雪だるまは無事完成し、栞支援舞台裏の連作が続き、はね〜〜氏と 
玉砕小ネタ人氏、◆bou.spGo氏も奮戦。巫女大好きッ娘氏や白い妖精氏を筆頭に既存物・ 
自作物の画像投下も連続。 
 千鶴陣営はR130-432や521、567などで支援を出すが、栞側の支援攻勢は止まらず、勢い 
もどうやら栞にあり。 
 21時半、R130も600を越えるあたりでは既に両陣営ラストスパート状態。そんな中でも 
つきのひと氏がSSを上げ、栞側の職人は暴れ回り、両陣営ともヒートアップしていくのだ 
が……。 

 ラスト4分、それまでも超重かったサーバがとうとう吹っ飛ぶ!! 
 R130-914の書き込み時刻22:46、915は23:00。よりによって、な時間帯であった。結局、 
この混乱で駆け込み投票狙いの方々はほとんどが玉砕。 
 最終結果、560vs557。辛うじて千鶴が、栞の追い上げを振り切った。 


<Gブロック準決勝第2試合   ◎◎ 柏木千鶴 vs  ○△ 美坂栞  分析>

 実を言えばこの試合、リアルタイムで追っていた時は妙に殺伐とした雰囲気がそこここ 
に伺えたのだが、改めてログを見直してみるとそうでもなかった。支援は十分に出ている 
し、大規模戦闘でありながら職人芸もあちこちで光っている。 
 煽り荒らしに惑わされる事無く、己の萌え心を存分に発揮すれば、やっぱりいい試合に 
なるらしい。同時に、あまりにスレに密着し、ヒートアップ状態で試合に参加していると、 
かえって萌えを見失う事になるのかも知れない……という感慨も抱く一戦であった。 
 何事もほどほどが肝心という事だろうか。 

 千鶴が栞を下した理由は……この規模でここまでの接戦になると明確な物が無いのだが、 
それでも原動力めいた物を探すなら、それは危機感だったように思う。 
 元来、痕スキーは四姉妹の一人一人に固定ファンが付き、作品全体での繋がりは比較的 
緩いという評価があったが、この試合においては妹たちに萌えている参加者が結構いた気 
がする。痕陣営最後の一人ともなると、流石に作品への愛着も武器になるのか。一方で栞 
の所属するKanonは、まだかなり参加者を残していたのでそういう切迫感は無かった。 
 差らしい差といえば、そのぐらいだろう。 

 それにしても、だ。 
 詠美といい、はるかといい、真琴といい、由起子といい……最近の試合は敗者側の支援 
がやたらと熱い気がする。 
 試合が進むと支援弾が切れ、単なる人気投票になるかと懸念されていた本トーナメント 
だが、さにあらず。人気の高いキャラについた多数のファンが、最後に一発派手な花火を 
上げるぞ的なノリで色々やってくれるから、熱い試合はとことん熱くなる模様。 
 この法則は今回の栞にも当てはまっていた。 
 観戦記を書くために改めてスレを見直して唖然としたのだが、職人の数も支援弾の密度 
も、ネタの多彩さも強烈だった。正直、応援では千鶴陣営に勝っていたと言っても過言で 
はないだろう。 
 妙に長いSSが本スレ上に投下される等、少々不慣れな側面も見られたが、これは裏返せ 
ば、今になってもまだ新たな支援者が出現していたという事でもある。そう考えるとこの 
試合でトーナメントを去る事になったのが、かなり残念かも。 
 まぁこんなにも愛された栞なので、試合会場以外の場所で、今後も今まで以上に萌え人 
達に支えられて行くのだろう。血を吐きながらも(笑)。 

 そして、その栞をうち破って先に進んだ千鶴。 
 相変わらずデフォルト設定の時点で何でもありな反則的変幻自在ぶりは健在だが、今回 
は栞陣営の剛速球連発に押され気味だった感がある。支援は多彩であったが、いくつもの 
レスにまたがる大作では水をあけられ、その分スレ上のインパクトも薄かった。 
 何だかんだ言って面白い支援が出ている千鶴だけに、我ながら贅沢な要求ではあるが、 
あらゆる名勝負を見てくると千鶴にも更なる一歩を期待してしまう所だ。 
 そんな彼女の次の試合の相手は長岡志保である。 
 単に票数争いをするだけなら、まぁ千鶴有利は動くまい。だがここは最萌トーナメント、 
競い合うのは「萌え」である。そして志保陣営は、背水の陣をひいて気合いを入れてくる 
可能性が高い。 
 それに対して千鶴陣営はどう応え、いかなる萌えを見せるか。 
 結果よりも何よりも、目の前の相手に対し、また今まで破ってきた相手に対し、堂々と 
胸を張れる試合を望みたい……たとえ胸に自信が無くても。 

gnuplot氏作成グラフ


千鶴560−栞557で千鶴の勝利!!