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天沢未夜子 vs 辛島美音子
勝手に改説氏による観戦記
<一回戦・Hブロック第7試合     天沢未夜子 vs    辛島美音子 観戦記>

 試合の中にしろ外にしろ、様々な意味で予想を超える展開が続いているHブロック。 
 そんな中で行われた第7試合の対戦者は、MOONの天沢未夜子と東鳩の辛島美音子。片方 
はお亡くなりになっており、もう片方はPS版限定のちょい役(声はよく出るけど)。 
 知名度は美音子に分があるだろうが差はわずか。一方で萌えパワーという点では、悲劇 
の影がつきまとう母親キャラの未夜子が上回ると思われる。しかし、いずれにしろ職人の 
力量次第で逆転可能な差であり、両陣営の立ち回りがポイントとなろう。 

 開始早々に先手を取ったのは美音子陣営。フシアナトラップ警報が解かれぬ中、あえて 
画像を投下して知名度拡大を図る。一方の未夜子陣営も開始20分で画像投下。 
 しかしその後は投票主体で支援が停滞する。さすがにトラップ騒ぎに加えて両陣営とも 
画像の蓄積は少ないだろうから……と思ったら美音子陣営、ゲームの中でDJをやってる 
キャラの立場を利用してMP3を使った音声支援を開始。切り貼り音声という手間のかかる 
支援も飛び出し、意外に熱い支援者がいる事を見せつける。 
 また、名無しさん、セミっぽくない? 氏からは画像と文章をリンクさせた原作者高橋 
氏へのラジオインタビュー風支援も投下。これらの結果、夜の内は美音子陣営がイニシア 
チブを握った。 

 一方、日が出てから本格的に動き出した未夜子陣営は、さすがストーリーに絡むキャラ 
だけあってSSを主体とした正統派の妄想補完支援を展開する。 
 R72-217からエロ系ELPODネタ、同224から保護者同盟SS。後者は、原作では笑えない 
シーンを笑いに仕立て上げる等の技も見せた。 
 そんな中で、美音子陣営に対抗してかR72-226でMIDIの支援が投下されたりもしている。 
 未夜子陣営が攻勢をかける中、美音子陣営は夜が明けると同時に沈黙。展開がマターリ 
でスレの流れも遅かったため、会場は未夜子支援のSSがえらく目立つように。 
 しかし声優がらみで意外に堅固な萌え層を持っているらしい美音子も、さり気なく票を 
確保。結果、昼間はシーソーゲームのまま展開する事になる。 

 夕方以降も両陣営の支援形態に変化無し。未夜子陣営はR72-277からエロ系ELPODなSS 
その2、同305からギャグSS、312からシリアスSSが投下。美音子陣営からはR72-290 
にて窓際アルター使い氏から改造音声MP3、同293にてHtoHスキー氏のバキ画像。 
 何だかんだで、絶対量は多くないながらも良質な支援が双方から出る。 
 最終盤では未夜子陣営のSSに高槻が登場。結局、文章主体の支援を見せた未夜子が画 
像&音声主体の美音子を土壇場で逆転し、二回戦へ進出した。 



<一回戦・Hブロック第7試合     天沢未夜子 vs    辛島美音子 分析>

 今回は双方とも知名度が高くない故に投票者も少なく、投票の際も「よく知らんのよ」 
という声が少し目立った。こういう試合があるのも仕方ないが、そんな中においてもSS 
なり音声なり画像なりで支援を実施し、己の萌えキャラを皆に伝えんと奮闘した者達が確 
かに存在している事は非常に大切だと思う。 
 いみじくもスレ内でR72-254の名無しさんが語った通り、知らないキャラに触れる機会 
を得られるのがこのトーナメントである。マイナーキャラだからと言って敬遠せずに会場 
を覗いてみて欲しい。驚かされる事も多いはずだから。 

 惜しくも敗れた美音子陣営。しかし、ゲームの中で誰のストーリーにも絡まない、完全 
なるお楽しみ的隠れキャラという立場を考えると、想像以上の健闘だったと言えるのでは 
ないだろうか。 
 なるほど、確かに本格的なSSは無かった。が、その代わり音声主体の支援を投下して 
きたし、ラジオ番組司会者という立場を活用したショートショート支援もあった。手段は 
独特だったが、キャラの魅力を伝えるという点において確かにこれは正道と言えよう。 
 こういう形の支援策もあるというのを見せてくれた職人達には拍手を送りたい。 

 一方、未夜子陣営は正面切ってSSで勝負。とは言えシリアス一辺倒ではなく、微妙に 
お笑いも加わっていた。 
 MOONという独特な背景世界を持つ作品からの出場ゆえに、その雰囲気を投票者に伝える 
のは難しいだろうが、それでもギャグ、エロ、シリアスと取り混ぜて天沢未夜子の個性を 
伝えようとした試みは一定の成功を収めたと思われる。 
 そして、一部で見受けられた「プロトタイプ秋子さん」などの声を振り返ると、彼女は 
まだ伸びる可能性を残していそうだ。葉鍵板では何故か強い母親キャラの一員として、更 
なる萌えの発掘を見せて欲しいものである。 
 今回の勝利に思う所があるのなら、なおの事。 

 冷静に考えて、未夜子の二回戦はかなり厳しいと言わざるを得ない。 
 だが、強敵を前にしても「天沢未夜子」というキャラの存在を、MOONという作品の存在 
を投票者の心に植え付ける事は可能であろう。そして、勝利があるとしたらその先である 
事も論を待たない。 
 これは試合の勝敗のみならず、このイベントの趣旨「萌えの競い合い」での勝利も意味 
する。 
 このトーナメントの中で未夜子は、MOONは参加者の心に何を残す事が出来るか。また、 
何を残したいのか。その答えが問われる事になろう。 
 恐らくMOON陣営の総力戦になるであろうこの戦いで、願わくば美しい萌えの発露を。 


gnuplot氏作成グラフ


未夜子115−美音子104で未夜子の勝利!!