倉田佐祐理 vs 柏木千鶴 シュバルツ・ブルーだー氏による観戦記 |
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<決勝 倉田佐祐理 vs 柏木千鶴 観戦記>この解説(?)には、フラッシュや画像、音楽支援は登場しない。 この試合を私はとある理由のために親戚の家で迎えたのだが、そこのPCではHPでリンクを張られた 形の支援を何故か一切見ることが出来なかったからである。 だが、そのような豪華な支援が見られなかったにも関わらず、この試合は素直に凄かった。 文字支援に限定してもとても紹介し切れないほどのSSにAA、そして萌えカキコ・・・。 私の知らないネタカキコやSSの掲載漏れ、あるいは掲載ミスもまだまだ沢山ありそうだが、時間や スペース上の都合や私の知識不足等のため、これ以上まとめることは難しい。 それらの『埋もれた名文たち』に関しては、もし時間と興味があれば皆様自身の目で過去ログを見て 発掘して欲しい(一通り目を通すだけで半日くらいは潰れかねないが<笑)。 そんなわけでかなり怪しく不完全な回想文書になっているが、これを見てカキコだけも恐ろしく濃く深く そして熱かったあの試合のことを少しでも思い出して頂ければ幸いである。 2001年10月14日、神岸あかり川澄舞戦を皮切りに始まった最萌トーナメント。 あるものは支援をひたすら投下して闘い、あるものは票数カウントや解説執筆といった形で密かに試合に 貢献し、またあるものは愛するキャラのために作られた沢山の支援を取り纏めた。 そんな萌え人間達の果て無き熱意は時に奇跡の勝利を生み、感動的な名勝負を生み、知られていなかった キャラの新しい萌えどころや感動の形を生み出してきた。 それは5ヶ月間にも及ぶ、長いようで短い、勝負と言う名を借りた萌え祭りだった。 ・・・だが、どんな祭りも、必ず終る時が来る。 2002年、3月9日。土曜日。 長かった最萌トーナメントの最後の勝負。 神岸あかり、川名みさきといった優勝候補をことごとく撃破してきた倉田佐祐理。 幼い頃の哀しみを内に秘めた、全てを癒す優しさと笑顔。そして魔法・・・。 たくさんの萌えどころから約束される固定票に、脳内補完から来る充実した支援(特に圧倒的な量のSS等) を絡めて勝ち上がってきた、鍵代表にしてKanonの誇る名脇役である。 そして、セリオ、緒方理奈を下して勝ち上がった、柏木千鶴。 葉随一のキャラの格や魅力もさることながら、一戦一戦鍛え磨き上げてきたその支援能力は、セリオ陣営、 理奈陣営の神々にすら引けを取らないほどにまでなった。 狩りネタや禁句ネタ、料理ネタを始めとする多彩なネタに、シナリオの完成度から来る純粋な感動。 まさに葉の誇る名ヒロインである。 かつて葉の黄金時代を築いた最強ヒロインと、鍵の誇る金字塔・Kanonの最人気サブヒロイン。 神の御技か、それとも2chの意思か。 そんな葉鍵板を象徴するような二人による、圧巻の頂上対決が始まった。 決勝の何日も前から記念フラッシュが流されるなど、この板全体規模で注目され、期待されていた グランドファイナル。 幕間SS(226・496)、演説者だよもん氏の演説(490)、決勝戦プロローグ(587-592)などが萌え上がりつつある 参加者達の炎を煽るかのように投下され、試合開始前から否応無く高まっていくボルテージ。 試合直前のリング穴氏の言葉に合わせて、千鶴陣営は674氏、ろくでなしの偽善者氏(712)、エリア88氏 (714)が入場SS、そしてユズ葉氏が支援AA劇場を、佐祐理陣営からもうにゅう使い氏(679・686)、サユリ ハウス出立氏がそれぞれ入場SS(697)を発表。 778氏もSS『死闘』(778・802)を発表し、両陣営を鼓舞する。 そして・・・時は満ち、車軍団がついに最後の一斉出走。 最萌トーナメント、最後にして最大の闘いの火蓋が切って落とされた瞬間だった。 開始直後から、普通とは異なる何かを感じる。 AA、カキコ、どれを取っても、並々ならぬ熱気を感じる。 R170に突入直後も、萌え人間達の怒涛のようなカキコはスレ始めの説明の間に大量混入してもうどこに 説明があるのやらよくわからない状態に陥るかと思えば、前スレ(R169-861)では名雪車氏が数多のマーク をかわして華麗なる投票を決めるなど、開始直後からまさにお祭り狂宴モードだ。 この勢い、このテンション、これこそが『決勝』なのだろうか。 R170に突入後から、SSなどの支援が一気に大量発生する。 最初に本格的文章支援に出たのは千鶴陣営。 ニ短調K氏がレクイエム(115から計8レス)を、K氏が遅れ馳せながらの入場SS(136)を発表。 さらに名無子氏が『モナーハンター千鶴』(178から計4レス)で反響を呼べば、ゴーゴー氏も千鶴トリップ 支援(402)で続き、戦場を千鶴SSスレと化す。 佐祐理陣営も、578氏が佐祐理SSを発表するなどして対抗するが、直後すかさずSS執筆中氏が千鶴 さんの初狩(?)SS(704)を投下して反撃。 佐祐理側もSS『魔法を教わろう』(721から計4レス)を発表し、さらに762氏が『佐祐理さん勝利の暁には 鍵本社に佐祐理シナリオ作成を依頼する』発言までする熱さだが、直後に千鶴陣営も、821氏による 『千鶴さんが勝ったら葉本社に高橋水無月を復活以下略』のカウンター宣言を発表。 そうやすやすと千鶴ムードを壊させない。 千鶴陣営の文章支援はさらに続く。 if氏が一夢庵風流記ネタ(R171-35)に続き、アナグラムカキコ(89)、石蕗氏の燃えカキコ(94)などが投下 され、さらに支援SS『月光』(103・116)、『巡り来る想い』(150から計5レス)、『輝け!!家族会議!!!』 (212-216、続編も多数)射出・・・。 AAや狩りネタも交えつつとことん支援文書を落としまくる千鶴陣営が、SS支援で先んじる。 だが、佐祐理陣営が沈黙を守っているわけはない。 今や母乳SS作家の代名詞・漢たちの黄昏氏が『その名はプリリン』(253から計5レス)を発表。 どこか桃色な、それでいてほのぼのとした電波シチュで反響を呼び一気にスレを席巻、千鶴優勢の 流れを逆に佐祐理側へ引き寄せたかに見えた。 しかしその直後、KGC氏(275・288)、名無子氏(278・279)、HB氏(303)、317氏と、立て続けの千鶴陣営の 文章支援が炸裂。 まさにSSによる全弾発射大空襲だ。 そして、そんなSS攻勢の中も間断無く続く、恒例の『狩り』。 愛するひとの手によって下される最期・・・それはある意味最高の幸福にして栄誉である。 そんな最も美しく名誉ある死のために、あえて禁句を口にする者。 あるいは、自分の萌えに忠実に、命を覚悟して禁句を叫ぶ者。 名無しを殺します氏を始めとする人々によるAA狩りが行われる度に、会場は千鶴色に染まり、場の 流れを千鶴陣営寄りに傾ける。 そんな、途中から見に来た人にはログに追いつくだけでも苦労するほどの大量のSSや萌え文に 混じってのチョき氏の神業AA支援もあり、序盤の文章戦では千鶴側が主導権を握る。 文章支援で暫くの間千鶴陣営に押されていた佐祐理陣営だが、カキコしてみる氏のSSを境に、ついに 反撃の狼煙を上げる。 千鶴陣営に対抗した、氏の佐祐理さん狩りネタ『支援者たちと佐祐理さん』(381から計10レス)を皮切りに、 名無しさん@あははー氏の佐祐理さんほろ酔いSS(607から計6レス)、名無しさん@今日限り氏の 狩り犠牲者SS(739より計3レス)と連続のSS支援。 すると、それに応えるかのように、千鶴陣営から投下されるif氏(682・683)、石蕗氏(725より計4レス)、 名無子氏(810・813)のSS、さらに「チェきなんぞに負けるな!」という声援も受けたチョき氏のAA(747)。 両者支援部隊、本当に凄い。 私はリアルタイムで見ることはできなかったが、この膨大な文章支援群の他にも、大量の画像が、 音楽が、 フラッシュが、試合開始後から絢爛豪華に飛び交っている。 なにがしだよもん氏や青色名無しだよもん氏の、ひたすらログを追いかけながらの支援解説や、 玉砕小ネタ人氏がまとめた支援リンクの青に埋まるスレ、SSや支援アドレス貼り過ぎ(?)による ログの容量オーバー(916で停止)という 驚異を目の当たりにして、改めてこの試合のため作られた、 あるいは投下された支援の量に驚いた。 途中から見に来た人には、書き込まれたSSを読破するどころか、ログの追いかけや支援物資の 回収すら一苦労という状況だったのではあるまいか。 そんなSS嵐は次スレ・R172になってもまるで衰えない。 縦読みカキコ(172-39)に始まり、佐祐理陣営から47氏やbou.spGo氏(82より計4レス)、ああっ神奈さまっ 氏(水鉄砲:124より計5レス、倉田家の事情シリーズ:205以下多数)、また千鶴陣営からも石蕗氏 (家族会議ネタ:62より計5レス、裏面月夜:292より計4レス)、悲しき雨音氏(144・146)、幼千鶴さん 奮戦記氏(159より計5レス)、琉一氏(238より計4レス)、セルゲイ氏(321より計4レス)とSSが乱舞。 さらにああっ神奈さまっ氏は両陣営支援とも言うべき『さゆりんvsちづりんのまじかる対決ネタ』も発表 (100より計4レス、694より続編あり)する活躍ぶりを見せた。 そして、この時間、佐祐理陣営より、マターリした眠気をまさに一撃一掃する、コロニー落としにも匹敵する 目覚まし電波が放たれた。 準決勝でも好評(ある意味悪夢という説もあるらしいが)だった、佐祐理さんのにらめっこAAが満を 持して発動したのだ(228・232・234、388・392・394)。 チェき氏のAA支援級、いやある意味ではそれをも上回るかも知れないこの一撃はまさにレベル1デス。 睡魔と闘っていた支援者達を一気に爆笑の渦に巻き込んだ。 だが、試合の残り時間はまだまだ14時間、お互いの支援祭りはまだまだ続く。 ガンダム演説カキコ(469)で闘志を再び燃え上がらせた千鶴陣営、今度は何とあのリング穴Joe氏まで 料理の材料にするという暴挙(笑)に出る(490より計3レス)。 さらに、名無しを、殺します氏のAA(528)、525氏(525より計5レス)や4姉妹スレROM住人氏(549より計 5レス、続編多数)のSS、性格反転キノコの考察(544)と、多彩な支援で場の収束に出る。 さらに628氏の発言をきっかけに千鶴さんの声は井上喜久子説で盛り上がるなど場を再び千鶴寄りに。 一方佐祐理陣営も、680氏(以下計5レス)や685氏(685・696)による、if氏の千鶴支援(681・686・688)や 神奈さまっ氏のまじかる対決(694・697)を挟んでのSS支援を繰り出して食いつく。 その後はひたすら静かで熱いネタ支援の撃ち合いだ。 TizuRUoo氏の千鶴小ネタ(727・732・736)、KGC氏の『チヅラー・カルナラ』(778・780)、878氏の千鶴SS。 風のように倉田氏(690・691・693)や予備自衛官氏(755・756)の佐祐理支援。そして、名も無き闘票者氏の SS『乳濁のまじかる☆さゆりん』(892・893・895)。 だが、その中でも特に輝いていたのが、AA神チェき氏による『まじかる☆さゆりん変身AA』(790)。 私が文章支援しか見ていなかったせいもあるかも知れないが、これはひときわ眩く見えた。 まさかAAでここまで多彩にして萌える表現ができるとは・・・。 このAAは暫くの間、試合参加者達から「キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!」という嬉しい悲鳴を浴び 続けることになる。 しかし、一体全体どこにこれほどのネタと作成労力が眠っていたのか。 そんなことを支援者の方々に小一時間問い詰めたくなるほど、個性爆発よりどりみどりの支援が、 R173になってもえんえん落とされ続ける。 神奈さまっ氏の佐祐理さんお見合いSS(173-29より6レス)を皮切りに、『舞への手紙』(67より4レス)、 『卒業』(183より計6レス)、『MSさゆりんの極楽大作戦』(229以下続編多数、175-450にまとめ)、そして 『いつか、どこかで』(308・310・311)と、チェき氏のラクダ・・・もといありくいAA(56)を交えつつSS攻勢を かける佐祐理陣営。 一方、千鶴陣営は、地獄の辞典カキコ(70)、スパルタンXネタAA(147より計5レス)、そして替え歌(250)と、 多彩なネタで応戦する。 そんな中、KGC氏がAAを交えた京極妖怪ネタSS『柏木の檻』(288より計12レス)を投下して話題と笑いを 呼ぶと、今度は一転してSSvsSSのガチンコ勝負に。 佐祐理側から名無しさん@あははー氏の『狂った歯車』(322より計6レス)が発表されれば、千鶴側も 名も無き闘票者氏『思い出の味』(329)、TizuRUoo氏の『夜這い』(346より計4レス)、さらに375氏、信者 1478号氏(399以下5レス)、石蕗氏(412・415・416)が次々にSS砲撃を行う。 それを受けて、佐祐理陣営も長編SS『佐祐理さん支援パーティー』(452以下多数、871にまとめ)や短編 『出会い』(672・674)を投入すれば、千鶴陣営も負けじと鬼神楽直前SS(557・558)やKGC氏のクラシック ネタ(592より計4レス)、マジンカイザー替え歌(642)、そして『儚歌月夜』(680より計4レス)、『目覚め』 (881より計5レス)と必死のSS爆撃。 目には目を、SSにはSSを。 そんな愛すべき報復支援合戦がいつまでも続く。 全ての収束が4時間半に迫った頃、限界バトルはついに5スレ目・R174に突入する。 チェき氏の神技が冴え渡り(174-55)、川澄舞が佐祐理陣に増援に駆け付けるかと思えば(58・92)、幼 千鶴さんが妖艶に微笑み(62より計5レス)、梓がご飯が冷めると怒り狂う(97・105・113)。 一方で、まじかる対決(178・180)や極楽大作戦(248・252)、そしてKGC氏のクラシック援護 (290より計5レス)など、恒例と なったSS(あるいはネタ)シリーズもまだまだ続く。 だが、そんな相変わらずの援護爆撃の中にも確かに混じってくる、祭りの終りゆく空気。 気のせいか、援護の間に混じるトーナメントそのものへの想いを語ったカキコや文章がやけに目に付く ようになってくる。 そんなカキコは今までもこんなに沢山混じっていただろうか? 参加者達の気分のせいなのか、それとも確かに増えてきているのか? だが、そんな空気が漂い始めても、支援者達は燃えている。 佐祐理側からは耳掃除ネタSS(390より計6レス)や最初で最後の(?)ほのぼのSS(417・432)、名無しさん @あははー氏の小ネタ(462・470)、漢たちの黄昏氏(609)のSSなどが投下され、それに応えて千鶴側も TizuRUoo氏の英訳カキコ(414・459)や石蕗氏のSS『月夜』(511より計6レス)で応戦する。 更に千鶴側、611氏が日本一の武士の自害(?)する手本を見せつけて一気に千鶴ムードを作れば、琉一氏 もダメ押しとばかりにSS『柏木家にもパソコンが!』(654より計5レス)を、そしてKGC氏も『千鶴受難曲』 (682より計7レス)を奏でて佐祐理軍を攻撃。 そして、それにもまだまだ対抗して佐祐理陣営もSS『踊り場』(749・752・757)を投下すれば、千鶴陣営も マスターアジアの一喝(751)やラブひなネタ(819)で応戦。 そして、そんな中飛び出す、見習い名無しさん氏による両者支援SS(944・175-98)。 結果が出るその瞬間まで双方がっぷり四つ、両陣営の情熱まだまだ衰えない。 このスレの最後の頃から明らかに目立ってくる終焉の空気の中、勝利のため、いやきっとそれ以上に 大切な何かのために、限界ぎりぎりまでベストを尽くす支援者達。 残り時間が迫ってもなお青い支援リンクを落としまくる超☆大空寺さま氏や白湯っぽ氏、他力本願寺氏 や七瀬車氏を始めとする、画像爆撃やミラーを担当する人々。 多種多様、考えられる限りの形の支援が交錯する優劣不明の激闘も、あと1時間半を切った。 スレもついにR175に入る。 運命の時に向かって猛烈に加速してゆくログとテンションの中、両者最後の大空襲だ。 まず千鶴側からSS『痕応援席』(43・50・65)が投下される。 それを受けて佐祐理側からも、つきのひと氏の『怒涛の吉野家』(48より計4レス)、さゆりん萌え氏の 『佐祐理さんを取り戻せ』(113より計4レス)、そしてbou.spGo氏の『超ありがちネタ』(176)と、出し惜しみ 無し最後の全力モードで対抗。 それにすかさず反応して、『耕一は誰が好き?』(HB氏、182より計6レス)、『涙雨』(SS執筆中氏、237 より計6レス)とSS爆撃をする千鶴陣営に、『はじめての新幹線』(つきのひと氏、271・283・289)で即反応 カウンターを撃つ佐祐理陣営。 さらに千鶴陣営がRRに対抗する『CR発見さる!?』(336・366)を投入すれば、佐祐理陣営も負けじと SS『オクスリ』(408より計7レス)を上げて応戦する。 そして、そんな佐祐理陣営の抵抗を受けた千鶴陣営が、母乳SS(極楽刀氏、423より計4レス)、メイド ちーちゃんAA(チョき氏、442)、『踏んだり蹴ったり』(メイド好き氏、459より計4レス)、信者1478号氏の 長編SS(482より計14レス)、そしてトドメのKGC氏の交響曲ネタ(527より計7レス)と、文章の猛爆を見舞う。 そして、それに対抗して、極限まで支援を続けるつきのひと氏(795・808)、終りを迎えるまで千鶴支援を 続ける夜行性氏(889より計6レス)や名無子氏(176-62以下計6レス)・・・。 そして、グランドフィナーレまでついに10分に迫った、R176へのシフト。 23時間をめいっぱい闘った彼等が、一人、また一人、この試合ないしトーナメントの最後を見守るような モードに、立場を変えていく。 そして、同時に闘いの会場も、一気にログの最終加速お祭りモードに変わる。 本当に最期の最期になってくると、意外にも両者への投票は余り無い。 その代わりに綴られているのは、5ヵ月にも及ぶ闘いへの、葉鍵板が生み出した最萌という奇跡への、 万感の想いを語るカキコ。 その中に混じる、両者への熱いエール。 そして訪れる、長かった祭りの終焉。 わずか17分で1つのスレッドが埋まるという光速のログの中、試合会場に溢れ返るのは、この5ヵ月に参加 した全ての人々への「ありがとう」と、極限まで萌えて萌やされた達成感と、この闘いを決して忘れないという 感動の言葉。 名無しも、コテハンも、神と呼ばれた人々も、超超ハイテンションの中皆一緒になって語り、馴れ合い、 健闘を称え合う。 本当に、冷めやらぬ熱気の中、参加者誰もが皆輝いていた。 そんな最後にして最高の試合の結果は、1133vs1051。 柏木千鶴が倉田佐祐理を下し、エントリーキャラ128名の頂点に立った。 <決勝 倉田佐祐理 vs 柏木千鶴 感想> 「お前ら、最高に面白かったよ!」 とある私の知人は、このトーナメントの最後に、パソコンの前で思わずこう叫んだという。 だが、この壮大な祭りに参加してはしゃいだ多くの人々は、そんな彼に一瞬で同意できるのではなかろうか。 神岸あかりvs水瀬名雪戦を遥かに上回る総合得票数。 七瀬留美vs柏木楓戦をぶっちぎる、ログの量。 長岡志保vs柏木千鶴戦以来の、スレの容量オーバー。 今まで『事実上の決勝戦』とすら言われた試合は沢山あった。 『葉鍵板の歴史に残る名勝負』もいくつも生まれた。 だが、それらの素晴らしい勝負すらも、この試合の前では霞んでしまうのではないかというほどの、葉鍵板 始まって以来の壮大なプロジェクトのフィナーレに相応しい試合だった。 それこそ決勝トーナメントに入ってからの全てのバトル、全ての支援をこの1試合に濃縮した位に、この 試合は熱かった。 試合開始直後はもちろん、普段ならマタ-リとSSを読み耽る時間であるはずの午後にも、凄まじい量のSSが、 小ネタが、縦読みが、灼熱萌カキコが、支援が投下され続け、ぼんやりしているとログを追うのも大変になる。 しかも、そんな数多のカキコをじっくり読んでいると、思わず『この大祭典にオレも参加してやるぞゴルァ!』 と、萌え文章を書き始めてしまいそうになる・・・そうさせるくらいの何かが、この試合には満ちていた。 終了3時間を切った頃からの、ジェットコースターのようなログの流れを、トーナメントに参加したかたなら ご存知であると思うが、この試合、まさに23時間の全てがそんな疾風怒涛だった。 ROMやDOMも含む全ての参加者の皆様に、本当にお疲れ様と、よくやったと言いたい。 それにしても、何故千鶴が勝ったのか、あるいは何故佐祐理が負けたのか。 はっきり言ってよく分らない。 SSなどの文章支援しか見ていないので何とも言えないが、ああっ神奈さまっ氏を始めとする即興SS 作家達の驚異の活躍など、佐祐理陣営の支援もまた、千鶴陣営に負けず劣らず素晴らしいものだった。 もし開催される日時が3日ずれていたら、栄冠を手にしていたのは佐祐理さんだったかもしれない・・・ 両陣営の差は、それくらいの、あるかないかの僅差だったように思う。 強いて言えば、チェき(チョき)氏やアリョーシャ氏、えるくる氏など、『神』と呼ばれ尊敬される実力派職人達 の多くが、千鶴さん支援に回ったことが勝負に影響したのかも知れない。 だが、それもまた、職人達を今もなおここまで惹き付ける千鶴さんの魅力と支援の熱さがあってこそでは ないかと思う。 準決勝までに投下された数多くのフラッシュが、SSが、画像が痕初プレイ時の衝撃を思い出させ、心に 懐かしい火をつけ、神々の降臨を招いた・・・。 今回の千鶴投票文にしばしば見られた『エロゲの金字塔』『萌えの原点』といった言葉。 『萌え』という歴史の上から見ても、避けて通ることは出来ないほどの、格と魅力。 そんな重みと、それを思い出させた職人達の魂が、この薄氷の勝利の理由だったのだろうか。 かくして、葉鍵板に歴史として残るだろう一大イベントは終りを告げた。 さながら高校野球やオリンピックの終った後のような、少し物悲しい、けれども熱い後夜祭が続く中、 コテハンから名無しへ、戦場からキャラスレへ帰ってゆく人々。 そして。 この奇跡の祭典が、いつか再び開かれるのか、それとも壮大な一発ネタなのか、それは分らない。 だが、明らかに言えることが一つある。 このトーナメントの最後には、幸せな記憶が満ちていたということだ。 最後に。 千鶴さん、佐祐理さんをはじめとする、最萌にエントリーされた全てのキャラに。 この長い長いバカ騒ぎに参加した全ての投票者や支援者に。 何度か荒れたり混乱もあったが、それでもなおこんな素晴らしい企画を最後まで運営し切った、票集計者や スレ立て人などのスタッフの皆様に。 ありきたりな言葉になってしまうが、このような楽しい熱い企画を成し遂げてくれたことに対して、心からの 感謝と賛辞を送りたい。 | |
gnuplot氏作成グラフ 佐祐理1051−千鶴1133で千鶴の優勝! |