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最萌トーナメント 幕間SS集(ブロック準決勝)

(あかり×詠美)
440 :ちゃんさま、たいじょおする : 02/01/29 23:32 ID:R/THct3G
 ピンポンパンポーン
『本日の投票は終了しました。みなさま、お疲れさまでした。
 みなさまの次回の参加をお待ちしております』
 終わったあっ!!
 ……。
 やれるだけのことはした。これ以上のことはいまの俺たちにはできない。悔いはない。
 これが俺たちしたぼくの最萌なんだ。
「……」
 結局、ちゃんさまのところは、どれだけ票が入ったんだ?
「ウ、ウチは447票よ! あっちは!」
 447?447票なのか?
 あっちは……。
「532票……。
 勝った……勝ってしまった……。あかりが、ちゃんさまに?」
「そ、そんなはず! か、数え間違いよ! さもなきゃ、さば読んで……」
「いや、間違いない。ちゃんさまより入ったんだ、あかりの票が……。なんてこった……」
 だけど、勝ち負けなんか関係ないんだよな。
 人が見て、読んで萌えを感じるものを書く。それが、したぼくとしての最低条件だ。
 それがわかったってことが、この勝負の意義なんだ……。
「う……」
「ちゃんさま……」


「ちゃんさまもずっと前からわかってたはずじゃないか。
 萌えネタを作ってるだけで楽しくて、それが少しでも反応もらえたら、もっとうれしくて……。
 こんな身近に喜びとか萌えとかを共有できる。それが、最萌トーナメントのよさってやつじゃないかな。
 たった1票しか票が入らなくても、俺たちはたぶん大喜びできたよ。
 ちゃんさまもそうだったんじゃないのか?あのとき、はじめて参加した1回戦第3試合で……。
 ちゃんさまネタに巡り会ったのを喜んでくれたのは……」
「そんなはず……そんなはず……」

「う……」
「ちゃんさま……」
「うう……」
「ああああああぁーっ!」
 ガラガッシャーン!
「ちゃんさま、やめろっ! 机なんかひっくり返してもっ!」
「ちゃんさまーっ!」
 ちゃんさま、会場を飛び出して……。
 追いかけよう!いま、ちゃんさまを一人にしたらダメだ!


 ちゃんさま、どこだっ!
「ちゃんさまぁーっ!」
「……」
 どこに行ったんだ?ちゃんさま……。
「ああぁーっ!」
「ちゃんさまの声!? あっちのほうか? ちゃんさま! ちゃん……
 ち、ちゃんさまっ! いったいなにやってんだ! やめろおっ!」
「いらない! いらない! もう、こんなものなんかいらないぃ!」
「ちゃんさま、なにしてっ!」
 壁に手を叩き付けて……。
 石?最萌トーナメント会場の壁が壊れて石が……。
「た、たいへんだ……」
「ちゃんさま、やめるんだっ !会場の壁が砕けてるじゃないかっ!」
「いいのぉ! こんな会場……こんなトーナメント、もういらないんだからあっ!」
「トーナメントを壊したら、もう萌えネタを見れなくなるんだぞ! いいのか、ちゃんさまっ!」
「見ない! もう見ないっ! 見てもしょうがないじゃないぃっ!
 うわあああああぁぁ!」
「落ち着け、ちゃんさまっ!」


 とりあえず一部のしたぼくで壁の修理をしつつ、残り総掛かりでちゃんさまをなだめにかかる。
「だからちゃんさま、会場壊したら困る人がいっぱい出るでしょ?」
「ふみゅん……だ、だってぇ……」
 と、したぼくの壁をかき分けて、男女が現れて、ちゃんさまの肩に手を置いた。
「詠美……よぉやった。あの神岸あかり相手に、よぉ頑張ったで」
「ああ、詠美……お疲れさん」
「か、和樹……由宇……う……うわあぁぁぁぁぁぁん!!!!」
 2人の胸に顔を埋めて、大声で泣き出すちゃんさま。それを見ながらシタボクーズ一同
(も……萌え〜〜〜〜〜っ!!!!)

 萌え転がっているシタボクーズに、和樹が口だけ動かしてメッセージを伝える。
(残念会会場で待っててくれ。あとで連れて行くから)
 シタボクーズが立ち去って、その場には3人だけが残った。

「詠美、あんたあんだけ頑張ったんや。それでええやないか」
「で……でも……勝てなかったよぉ……」
「勝ち負けより大事な物がある。お前は……いや、俺たちは学んだはずだろ。あのこみパで」
「うん……そうだけど……」
 ようやく落ち着いてきたちゃんさま。胸から顔を離し、しっかりと立ち上がる。
 そこに2人の男女が近付いてくる。
 やる気のなさそうな、でも意志の強そうな瞳。藤田浩之。
 赤い髪に黄色いリボン。神岸あかり。


「あの……詠美ちゃん、ちょっと……いいかな?」
 とっさにちゃんさまをかばおうとする和樹と由宇。だけどちゃんさまは、2人を横に押しやって、
「な……なに?」
「あのね……詠美ちゃんに、お礼が言いたくて」
「え? ……お礼? ……な、なんで?」
「今日、すごく楽しかった。詠美ちゃんと同じ舞台に立てて、すごく楽しかったよ。
 だから、お礼が言いたかったの。ありがと、詠美ちゃん」
「そ、そお? ……う、うん。あ、あたしも楽しかった……負けちゃったけど、楽しかった……」
「ホント? よかった……うん、それが言いたかったの。ゴメンね、お邪魔しちゃって。
 またいつか、会えたらいいね。今度は、お友達として」
 そう言って、くるりと身をひるがえすあかり。浩之と連れ添うように、2人で去っていく。

「ちょ、ちょっと待って!」
 ちゃんさまの叫びに、振り返るあかりと浩之。
「く、くいーんのあたしに勝ったんだから、絶対負けちゃダメよ! ゆーしょーしなさいよっ!
 これ、めーれーだからっ!!」
 ちゃんさまがそう言うと、2人はにっこり笑って手を振って。
 そして去っていった。

 それを見届けたちゃんさまは、そばの2人の手を取って、いきなり走り出す。
「お、おい!」
「詠美、いきなり何やねん!」
「したぼくたちがいろーかいの準備してるの。あんたたちも誘ったげる! さ、行くわよ!」
 何かふっきれたような表情のちゃんさまを見て、ホッと胸をなで下ろす2人。
 そして3人は、会場に向かって走っていった。


(はるか×佐祐理)
520 :命日牛乳 : 02/02/01 23:29 ID:T3eIGxAU

佐祐理退場SS

祐一「おめでとうございます、佐祐理さんっ!」
佐祐理「はえ〜、勝っちゃいました」
祐一「当たり前さ、なんてったって佐祐理さんなんだから」
舞「佐祐理・・・・おめでとう」
祐一「お前はもっと軽やかに言えんのか!」
佐祐理「あははー、舞も祐一さんもありがとうございます」

祐一「そうだ佐祐理さん、今から遊びに行きませんか?」
佐祐理「えっと・・・別に構いませんけど、どこに行くんですか?」
祐一「動物園です。前に舞が行きたいって言ってたのを思い出したんです」
舞「・・・動物園・・・・・行きたい」
佐祐理「動物園に行きたいの、舞?」
祐一「舞もこう言ってますし・・・」
佐祐理「分かりました、今から行きましょう!」

倉田差祐理、大切な友達と共に退場。

529 :琉一 : 02/02/01 23:35 ID:bJkQ74t7
 盛大な祭りが終わった。
 すでに観客の立ち去ったスタジアムで、はるかは放心したように座り込んでいる。
「……はるか」
「……あはは。なんかおもしろかったね」
「うん……そうだな」
 冬弥ははるかの髪を、くしゃっと撫で回す。
 はるかは目を細め、冬弥の足に寄りかかった。
「いっぱいね、友達できたよ……。葉子さんに、ユンナさんに、佐祐理ちゃん、舞ちゃん。
 応援してくれた人。対戦した人の友達。
 SSの中で、るりるりや芹香ちゃんや、美凪ちゃん、由宇ちゃんにも会ったっけ。
 彰も、美咲先輩も、由綺も、他にもいろんな人が、応援に来てくれた。
 犬や猫、結局何匹拾ったんだろうね。チョコを何枚かじったんだろう……。
 あはは……ちょっとすごいかも」
「うん……ちょっとすごいな」
「あ……ほら来た」
「ん……」
 対戦相手だった倉田佐祐理。その後ろには、いつものように親友の舞がひかえている。
「お疲れさまでした」
「うん……疲れた。すごかったね」
「はい。本当にすごかったです。とても……素敵な一日でした」
「ん、私も、忘れないね。きっと、ずっとね……」
 はるかが座ったまま手を差し出した。
 佐祐理がその手をぎゅっと握る。
 と、はるかが思いっきり、佐祐理を引っ張った。
「ふえっ!?」
 佐祐理がはるかの上に、覆い被さる形になる。
 その背にはるかは手を回して、ポンポンと叩いた。
「ありがとね……。そして、頑張って」
「はい……」
「私は頑張るの苦手だから、これくらいで十分すぎだけど」


「……はいっ。はるかさんの分まで、頑張ります」
「いいよ、私の分は。お祭りは、これでおしまい……」
「はるかさん……」
「私、ちょっと疲れちゃった……」
「え?」
「お休み」
「あっ、あっ、あのっ……」
 慌てる佐祐理を尻目に、とっとと眠ってしまうはるか。
「ふぇ……冬弥さん、どうしましょう」
「まったく。最後まで迷惑かける奴だな。ほら、はるか。おぶってやるから」
「ん……うん」
 はるかを引っ張り上げて立たせ、背中におぶる。
「それじゃ……今日は本当に、ありがとうございました」
「はい……目が覚めたらはるかさんにもよろしく」
「私からも……」
「うん。それじゃ」
 冬弥に背負われて、はるかはスタジアムをあとにした。
「冬弥……」
「ん、どうした?」
「ごめんね……」
「俺に謝るなよ」
「やっぱりちょっと、悔しいかも……」
「……俺もみんなも、気にしてないって。そういうの、はるからしくないぞ」
「ん……そうだね」
 冬弥の肩に頬を埋め、はるかは小さく呟く。
「もう一度だけ……夢を見るね」
「うん。そうしてろ」
「楽しかった……お祭りの夢を…………」

【河島はるか・トーナメントより、退場】


(観鈴×茜)
725 :NIC ◆SSLuvQ3. : 02/02/02 23:10 ID:H29hwcL2
 疲れたのか、観鈴がため息をついて座り込んだきり、動かなく
なった。
 暫しの沈黙が選手控え室を支配する。
「にはは・・・・・・負けちゃった」
 ぽつり、と呟いたその一言が、部屋の空気を変えた。
「ま、頑張った。よくやったな。観鈴」
「そうやで。観鈴ちんは頑張った。よぅ頑張ったやんか」
 俺がそう声を掛けると晴子が同調するかのように大きく頷いた。
「・・・・・・私・・・・・・応援してくれている人の期待に応えられたかな?
負けちゃったけど、応えられたかな?」
 うなだれるように観鈴がまた呟く。
「ああ、頑張った」
 俺は観鈴を抱きすくめ、耳元でそっとそう囁いた。
「こら、親の前で娘に何してくれてんねん」
 呆れたように晴子がそう咎めるが、その顔は見守るように温か
い笑顔だった。
「往人さぁん・・・・・・」
 観鈴の顔が泣き顔に変わり、ついには泣き出してしまった。
「いいんだ。もう、いいんだ」
 ぎゅっときつく、もう一度観鈴を抱きしめる。
 こんな細い身体で、あの大観衆の前で戦っていたのか。
 そう思うと胸が熱くなった。
「ほら、帰ろうな。俺達の家に」
「うん・・・・・・うん・・・・・・」
 未だ泣き止まない観鈴をお姫様だっこするように抱き上げ、俺
と晴子は選手控え室を後にした。
 明日からは観鈴も普通の生活に戻るのだろう。
 試合会場を出て、俺はもう一度だけそこに聳え立つドーム型の
試合会場を見上げ、腕の中で眠ってしまった一度観鈴に囁く。
「お疲れ様。観鈴」と・・・・・・。

855 :去りゆく者へ : 02/02/02 23:43 ID:J/bmU03M
退場のアナウンスと共に、とぼとぼと出口に向かう観鈴。
観客席に近づいたそのとき。

「…ちゃぁーん!」「観鈴ちーん…!!」
少女ははっと声の方を見上げた。
沢山の人が、フェンスに張り付いていた。金網をしゃんしゃんと揺らし、口々に観鈴の名を呼んでいる。
そのうちの一人が、とりわけ大きな声で叫んだ。

「観鈴ちーん! 好きだぁぁー!! 友だちになってよぉぉ!」「ぼくもー!!」「わたしもーっ!!」

とも…だち…?

観鈴は顔を上げ、観客席をぐるり見回す。本当に沢山の人がそこに居た。
観鈴に向けられる彼らの言葉一つ一つに、熱い想いがこめられているのが分かった。

ともだち…こんなにいっぱい。

感極まり、にははっとテレ笑いする以外何も出来なかった観鈴の身体が痙攣を始めた。
あの発作だった。ぼろぼろと涙がこぼれだし、今にも泣き出しそうになる。
だが。
「うわぁぁぁーんっ!! 観鈴ちん、好きだぁぁーー!!」
えっ。泣き声が迸りかけた観鈴本人がビックリして息を呑んだ。ちょうど、背中をどやしつけられて、しゃっくりがとまったときみたいに。
さっき観鈴に友だちになってと言った男の子が、人目も憚らず大声で泣き出した。
それはたちまち全員に伝染して、トーナメント会場は泣き声の大合唱に埋め尽くされた。
みんな、泣いた。訳も分からず、嬉しいような、悲しいような、不思議な感情にとらわれて。

試合には負けたかも知れない。けれど彼女には、こんなにたくさん友だちが出来た。
それは最高に幸せな記憶ではないかと…そう思うのだ。

906 :紅の晴子 ◆nHARUKOQ : 02/02/02 23:56 ID:QwYDaBn1
 …ドッ!…ドッ!…ドッ!…キュッ………
「お母さん…お帰りなさい♪」
「…うぐっ…ううっ…観鈴、観鈴ぅ…観鈴っ…!」
「堪忍やで…堪忍やっ!」
「…いいの、お母さん」
「お母さん…ちゃんと投票間にあった、最後の投票だった、嬉しい」
「うぐっ…うっうっ…うわぁぁぁーーーっ!」
「観鈴…大好きやっ! 大好きやで!」
「うん…知ってる…あたしもお母さん大好き…ずっと一緒に居る」
「ずっと…ずっと、一緒に居る」
「ぐすっ…ホンマやな? 嘘ついたらお母さん許さへんで?」
「うん…嘘つかない…ずっと最後まで幸せな記憶と一緒に居る」
「にはは…観鈴ちん、幸せ♪」


(綾香×琴音)
305 :謎の琴音スト : 02/02/04 23:33 ID:o2ATy8tP
「ふぅっ……!」

息を継ぐと、一気に四肢の力が抜けていく。
天井を仰ぐ。降り注ぐライトの光が眩しく、目を細めてもなお突き刺すように照らしつけてくる。
レフリーが試合結果を会場に向けてがなりたてるが、私はもう興味が無い。
――試合結果など、当事者同士が一番よく知っているのだ。
対戦相手と視線を交わす。真っ直ぐに。
ニヤリ、と口元を歪めた。決して嫌味ではなく、むしろ清々しささえ感じさせる笑みを向けてくる。
その邪気の無さに、私も思わず頬を緩ませた。
踵を返して試合場を下りる。そう、文字通り降りるのだ。私は敗者なのだから。

パチ、パチ、と散発的に拍手の音が響いた。
そして、それはみるみるうちに会場中を呑み込んだ。
勝者に贈る賛美ではない。敗者に贈る同情でもない。試合に。純粋な勝負に向けての拍手。
割れんばかりの拍手に見送られて試合場を降りると、そこには笑顔の一番大事な人。

『冬弥君っ!』

たしか、そう言っていた。一回戦の激戦の相手が、胸を張って試合場を降りていく時に。
その先には、優しそうな男の人の姿があった。
私、少しは変われたのかな? 否、変わる必要も無い。勇気は自分を変えて出てくるものではないのだから。

「……浩之さんっ!」

私は心臓をドキドキさせながらその名を呼び、ちょっと高いところからその胸に飛び込んだ――


(あさひ×繭)
316 :椎名繭 : 02/02/04 23:38 ID:Y2ZjNRGo
椎名繭・控え室

「うー、きんちょうするもぅん…」

 がちゃ。

「よ、繭。応援にきたぞ」
「みゅ? みゅー♪ こーへー♪」
「ああ、浩平さんだぞ」
「ふいふい…」
「で、これがみやげだ。思う存分食ってくれ」
「みゅ? (がさごそ)てりやきがいっぱい♪」
「嬉しいか? 10個あるからな」
「うんっ♪」


 がちゃ。

「繭ー。ちゃんと準備してるー?」
「みゅ! みずかおねぇちゃん♪」
「よ。長森」
「応援に来たよ。はい、これ差し入れだよ」
「♪(がさごそ)」
「なぁ、この紙袋ってまさか…」
「みゅ〜♪ てりやきがいっぱい♪」
「よかったねぇ〜。いっぱいあるからゆっくり食べるんだよ」
「あのな… 長森、この紙袋見えるか?」
「…? わぁっ、もしかして浩平も買ってきたのっ?」
「…………正解」
「はぁっ…。どうしよう、余ったらお百姓さんに悪いもん…」


 がちゃ。

「繭、応援に来たわよっ!」
「みゅ! ななせおねぇちゃん♪」
「七瀬さん、こんにちわ〜」
「…七瀬、その手にもってる紙袋、何だ?」
「何って、繭への差し入れだけど…。って、折原たちもっ?」
「みゅ〜♪ てりやきがいっぱいだもぅん♪」

 はむはむとてりやきばーがーを食べる繭。

「アホっ? あたし、アホっ?」
「大丈夫だって。オレたちもアホだから」
「そうだよっ。これで繭が喜んでくれたんだったら、それで良かったんじゃないっ」


「うー。おなかいっぱい…」
「お、今日は3個か。成長したな、繭」
「うんっ♪」
「あ、繭。口の周りにソースついてるよー」
「うー?」
「さてと、そろそろ準備しないとね。悪いけど、折原出てって」
「あぁ。入場楽しみにしてるからな。がんばれよ」
「まかせてっ! 乙女の名にかけてがんばるからっ!」
「…どこに乙女がいるんだ?」
「ここにいるわぁっっ!!」

 ―血の味。


 試合開始まで、あとちょっとだもぅん♪

748 :幕間SS「場外通路にて」 : 02/02/05 23:34 ID:4YxWngGN
「お疲れ、あさひちゃん」
「あ……理奈さん……」
 試合場に続く通路。
 とぼとぼと歩くあさひに、理奈は声をかける。
「り、理奈さん……あ、あたし、あたし……」
「ほら、まだ負けたわけじゃないでしょ………」
「でも…でも……」
 涙が、ぽろぽろとこぼれる。
「悔しい?」
「え、え……だ、だって、だって…あ、あたし…み、皆さんの、お、応援を…」
「バカね。そんなことはいいのよ。あなたを応援してくれた人たちは、あなたが負けても、きっと喜んでくれる。あなたが精一杯頑張ったのは、みんな分かるから」
 優しく微笑んで、諭すように話し掛ける。
「え、でも……」
「あとは、あなたの問題。あなたは、悔しい?」
「え、あの、あの…………悔しくないといえば、嘘に、なります。あたし、頑張ったから、だから、その………」
「だったらOK。あなたのその気持ち、これからのお仕事にぶつけなさい。きっと、マイナスにはならないはずよ」
「り、理奈さん……」
「そうだ、こんなトコでゆっくりしてていいの?」
「え?」
「あなたの可愛い彼氏が、そこでお待ちかねよ」
「え……あの、あの、あの、その、その、その…」
 とん、と背中を押す。
「ほら、いってらっしゃい!」
 あさひは、そのまま和樹の胸の中へ。愛する人の温かい胸の中へ。

「ふふ……それにしてもお似合いのカップルよねえ。私も……っていけないいけない…試合のコト、考えなくちゃ」
 一人呟き、誰のコトを思い浮かべたか、理奈。ぶるんぶるんと頭を振る。
 そして、力強く一歩をすすめる。試合場に向けて。

 そのころ、反対側の控え室。
「みゅ〜〜♪」
「あー、ホットケーキ取ったー。返せー!」
「みゅ、みゅーー」
「何やってるんですか姉さん、大人気ないですよ。また焼いてきますから……」
「ホットケーキー」
「みゅ〜」
 ……試合はすぐだぞ、いいのかスフィー。


(由起子×吉井)
269 :詩子さん ◆SHIIko2U : 02/02/07 23:16 ID:2Rw4MfLN
由起子さん退場二次小説、
『紅い夕陽に照らされて』

「やっぱり若さには勝てないわね」
 ぼそっと呟いて由起子はリングを降りる。
「いや、そんなことないさ」
「あら、浩平、ありがとう」
 リングの下でで待っていた浩平とふたり、やわらかく微笑みあう。
 その微笑のまま浩平は言葉を続ける。
「それに、歳をとることによって生れる魅力もある」
「あら、偉そうなこと言っちゃって」
「由起子さんはこの戦いを通じて色々な魅力を身につけた」
「褒めたってなにも出ないわよ」
 いたずらっぽい表情で由起子は浩平に伝える。
「だからさ、色々と自信持っていいと思うよ」
 その、いたずらっぽい表情に、とても優しげな顔で浩平は答える。
「もう、仕方ないわね、今日はなにが食べたいの?」
「いや、そういう意味で言ったんじゃないけど…」
 浩平は苦笑をして由起子と共に会場の外へと向かう。
 何かをやり遂げたようなすっきりした顔の由起子、
 その頬はわずかながらに紅みがさしていた事を、
 ふたりとも気づいてはいなかった…

…おしまい…


みなさま、おつかれさまでした…


(あゆ×秋子)
681 :退場SS@あゆ萌え ◆ji55qubQ : 02/02/08 23:15 ID:wVt2tq8w
二十三時間にわたる、長い、長い戦いが終わりを告げた。
結果も聞かずに、あゆは今まで戦っていた相手のところへ走り出した。

いつもメイワクばかりかけて、何もできないボクだけど、
自分はここまでやれるんだってところを、秋子さんに見せたかった。
だけど、形の上でとはいっても、大好きな人と戦うのは
とっても辛くて・・・。だから、試合が終わって、秋子さんの顔を
見た途端、ボクは胸が一杯になって、自然と涙が溢れ出てきた。

「秋子さん・・・ボク、ボク・・・」
「頑張ったわね、あゆちゃん。もう泣かないで・・・」
「良くやった、あゆ。見なおしたぞ」
「あゆちゃん、お疲れ様」
みんなが健闘をたたえてくれる。ボクはどうにか涙を拭いて、笑顔を作った。
「う、うん・・・ボク、もう泣かないよ・・・」
だって、ボクには帰る所があるから・・・。
もうボクは一人じゃないから・・・。

不思議な縁で結ばれた親娘が、仲良く手をつないで、退場する。
会場に居た全ての観客が、それを万雷の拍手で送った。
「あゆちゃん、家に帰ったら、たい焼きたくさん作ってあげるからね」
「うんっ!」

728 :はね〜〜(放送終了!) : 02/02/08 23:23 ID:1GJM9pdE
月宮あゆ 退場!

あゆ:うぐぅ……負けちゃったね、祐一君……
祐一:そうだな……でも、凄く気分はいいぞ。やれる事全部やったからな。
あゆ:うんっ! きっとこれ以上は出来なかったよ!!
秋子:あゆちゃん……
あゆ:あっ、秋子さん! おめでとうっ、やっぱり秋子さんは強かったよ、えへへ。
名雪:ごめんねあゆちゃん……わたしお母さんの応援についてて……
祐一:自分の親を応援するのは当然の事だろ、なにをあやまることがあるよ。
あゆ:うん、祐一君の言うとおりだよ!
秋子:でも、あゆちゃん……まだ完全には……
あゆ:ううん……そんな事関係ないよっ! それより秋子さんボクお腹ぺこぺこ……
祐一:あ、そういや俺も……
秋子:あゆちゃん……祐一さん……そうね、わたしがご馳走作ってあげるわ……
あゆ:駄目だよ……秋子さん泣いちゃ。ね! 笑ってないと。
秋子:そうね……あゆちゃん、祐一さん、名雪……みんなお疲れ様……

本当に、本当にお疲れ様……あと自分にもお疲れ様(笑)

732 :つきのひと : 02/02/08 23:25 ID:HxVth47L ◇暖かな輪の中へ〜あゆ退場SS◇
「うぐぅ…」
ボクは…負けてしまったの…?
晴子「………」
あの、マシンガントークで鳴らした晴子さんが無言で肩を叩く。
千紗「負けちゃったです…」
千紗さんの言葉も重い。
初音「あゆさん…」
そして初音ちゃんも…。
マルチ「はわわっ…私、もうすぐ出番ですっ! これで失礼しますぅ〜!!」
晴子「…お疲れやったな、マルチはん。あんたも、頑張るんやで」
マルチ「その前に…あゆさんっ!!」
「うぐぅっ!?」
マルチ「勝っても負けても、あそこで待ってる笑顔の価値は変わりません!」
マルチさんがビシィッと指差した先…。

祐一「頑張ったな、あゆ」
名雪「お疲れさま、だよ」
秋子「おかえり、あゆちゃん」
「うぐ…えぐっ…」
ボクは涙をこらえて、その暖かい光の中へと歩を進めていった。
…もう、こんな悲しい思いをして戦う必要はなくなったんだ…。
思いっきり抱き締めてもらおう。
そして、笑い合おう。
…ボクはひとりじゃないんだから。
(月宮あゆ退場)

#これで最後の牙城も崩れて…SS浪人になっちゃった…

736 :バキネタ : 02/02/08 23:25 ID:38Cdf6z7
リング穴(以下リ)「勝負あり〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」
        「水瀬秋子 対 月宮あゆ」
        「完全無欠の萌えキャラ対決ここに決着!!!!!!」
        「齢28歳!!最強のママン水瀬秋子さんに凱歌が上がったのです!」
秋子「試合というものに………炉というものに……うぐぅというものに
   生まれて初めて畏怖しました。
   月宮あゆという萌えキャラを心底怖いと思いました」
  「もし……私とあゆちゃんの生まれた日が逆なら……
   いまごろ私の萌えが完全に破られていたでしょう…」
  「萌えに関わった時間がそのまま明暗を分けましたね」


812 :リング穴Joe : 02/02/08 23:44 ID:uNhKz6n7
>>736 勝手に続き
あゆ「甘いね」
秋子「!」
あゆ「止めは刺さないの、秋子さん」
あゆ「真剣勝負だもん。集計人がどう判定しようと知ったこっちゃない!
   完全に息の根止めて決着というのが水瀬家のルールじゃねいの」
あゆ「ねェ、秋子さん」
祐一「やめ・・・やめろ、あゆ・・・・・・」
名雪「お母さんッッ」
秋子「ハィィィイイッッ」
リング穴Joe「!!!!!!」

秋子「生き甲斐を奪わないで」
秋子「あと20年は現役でいます」
秋子「またね、あゆちゃん」


786 :琉一 : 02/02/09 23:38 ID:HIc/9Mu+
 まだファイナル出てないんで、こんなの書いてみました。

 ファイナルアンサー出現直前。マルチはスタジアムの片隅で、ガクガクブルブルしていた。
「あうう〜〜。スクラップはいやですう」
「こらこら。負けたってそんなことしないから、出てこいって」
「そんな甘言にはのりません。きっとオーロラビジョンに『マルチ・スクラップ決定に、ファイナルアンサー承認!!』
 と、でかでかと映し出され、公開処刑されてしまうんですぅ」
「お前なぁ……」
「だって彩さんは黒髪が綺麗で、スタイルもぷにぷにで、けなげで、足の感度がいい、コミパ最強クラスのキャラですよ。
 所詮、型落ちの私が、ケンカを挑んでいい相手ではなかったんです」
「そこまで卑下することもないだろ。世の中にはショートマンセーとか、つるぺた好きとか、メカフェチとか、変わった人がたくさんいるんだ」
「あう〜〜。それ、フォローじゃないですよぉ」
「まぁいざとなったら……ほら、メカ沢がもらってくれるさ」
「あ、それはちょっと素敵です。あの人あんな外見ですけど、漢ですよね。七瀬さん並です」
「くおらぁっ!」
 という声がどこからか聞こえたが、二人は無視した。
「もうすぐファイナルでますね……」
「そうだな。まぁ勝つにしろ負けるにしろ。お前はよくやった。
 見ろ、あのチェキ氏の暴走っぷり。他にも様々な画像、SS、Flashが、お前のために集まったんだぞ」
「はいっ! トーナメントを盛り上げてくれた人達に、大感謝ですっ!」
「そうだ。結果が全てじゃない。お前のために頑張ってくれた人達のために、胸を張れ!」
「はいっ! 投票してくれた人達にも、大感謝ですっ!」
「よし!」
 マルチは顔を上げ、真っ直ぐにオーロラビジョンを見つめた。
 様々な迷いを抱え込み、激しく明滅するオーロラビジョンの上で、やがて光が文字を結ぶ。
 勝者の名は――。

811 :長谷部彩退場SS : 02/02/09 23:44 ID:RH1B5HEU
入場ゲートから彩が出てきた…

結果は速報で聞いた。
マルチ勝利…
向こう側のゲートではフラッシュがさかんに焚かれ、祝福の言葉が乱れ咲いていた。

「…彩、お疲れ」
「……和樹さん…わたし…わたし…」
「もういいよ…彩はよく頑張ったよ。…残念だとは思うけど―――――」
ふるふるふる…
「…わたし……嬉しいんです…」
「えっ?…負けて嬉しいの?」
こくっ…
「な、なんで?」
「……負ければ…和樹さんと……お揃いになれる…から…」
「(;´Д`)←男トーナメント初戦敗退」
「…あの……変…ですか?」
「ぷっ! あははははっ!! いやぁ、お揃いかぁ…彩らしくていいなぁソレ!」
「……そ、そうですか?」
「よっし、負け犬同士、何か食いにでも行こうぜっ!」
「………そういえば…入場するとき……約束しましたね…」
「彩、何か食いたいモンとかあるか? 今日はお揃い記念だ! 銀座の寿司でも何でもいいぞっ!」
「…じゃあ………もずくを…」
「もずく!?」

後になって気付いたんだが、
トーナメント後の彩のスケッチブックに…ひとりの少女が描かれていた。
その少女は体はちっちゃいくせに、誰よりも眩しい笑顔で、誰よりも活き活きと描かれていた。


(結花×志保)
791 :自宅にて : 02/02/09 23:39 ID:jy39SwKc
結花「また前の試合凄い事になってる・・・。」
リアン「しょうがないですね、Fブロックの後ですから。」
結花「一回戦なんて、(結花岡田戦)中止して引き分けの余韻に浸ろうとか
言われてたし・・・。」
健太郎「よし、そう言うことなら、俺に任せろ。」
結花「わ、健太郎、どっから現れたの。」
健太郎「細かい事は気にするな、貧乳。この俺があっと驚く支援かましてやる。」
結花「今、さりげなく失礼な事言ったけど・・・一応聞いてあげるわね、何?」
健太郎「無論、あず・・・。」
結花「またそれかーーーーー!!」ドゴォ!!
健太郎「・・・ま、きよ、ひこが書いた、LFTCG・・・画像、ダッタノニ・・・
ユ、ユカ、サン・・・シドイ。」ガクッ
リアン「け、健太郎さーーーん。」
結花「あ、あれ・・・ま、いいか。健太郎だし。」


・・・誰か画像ないですか?当方探したけどなかった。


756 :リング穴Joe(1/2) : 02/02/10 23:17 ID:eYwO+V8i
<試合終了SS>

リング穴「遂に決着ッッッ!長岡志保vs江藤結花!!
  偉大な美少女二人による素晴らしい試合に場内は賞賛を惜しみませんッッ!」
観客「ありがとう!志保!!」
観客「ありがとう!結花!!」
千鶴「ナイスファイト!!」
観客「オオオオオオオオオオ!!!!!!」
リング穴「なんと千鶴選手ですッッ」
志保「ち・・・千鶴さん・・・・・・」
千鶴「素晴らしかったわよ、志保さん!」
リング穴「感動的な試合に呼応した千鶴選手がを祝福に現れたのです!
  いい女はいい女を知るッッ!
  敵同士であるハズの二人がお互いを讃えあっていますッッッ!
  なんという美しい光景でしょうッッッ!!!」


秋子「あざといというか、偽善者というか・・・
  うまいわねェ、千鶴さんは・・・こういうことやらせると」

千鶴「しっかり休んでいなさい。次の相手は私だから」
栞「そんなこと言う人きらいです!」
リング穴「し、栞選手だー
  栞選手が木の下で立っている!!!
  ファンのハートをとらえて離さぬ千鶴の行動を
  まるで邪悪なものとみるがごとく
  天下一品のパフォーマンスだッッッ!!」
リング穴「ともすれば”病弱”のイメージのある栞ですが、
  しかし雪の中でアイスを食すという行動があります!!
  両選手、にらみ合っています!!
  両選手の間には既に戦いのゴングはなっているのかー!?
放送「試合まであと40分以上あります!両選手控え室にお戻りください」


767 :はね〜〜 : 02/02/10 23:23 ID:jYLrT5/W
結花 退場!

健太郎:結果……出たな。
結花 :負けちゃったか。みんなお疲れ様、わたしの為にありがとう!
すふぃ:これで、私達まじかる☆アンティークのみんなの試合は終わりだけど……
みんなが会いたいと思えば、きっと会えるよっ!!
リアン:一人でも多くの方が、私たちのゲームを手にとって……そして私たちに会いに
来てくれたら……こんなに嬉しい事はありません。
健太郎:じゃあ、みんな! 最後に支援してくれたみんな……いや、両陣営のみんなに
だな、挨拶してお別れしようか。
結花 :たまには健太郎もいい事いうじゃない。
健太郎:たまに、は余計だ。じゃあ、みんな最後に笑ってさよならしようか。
すふぃ:うん!
みんな:まじかる☆アンティークを応援してくれたみんな、ありがと〜!!


769 :結花支援 : 02/02/10 23:24 ID:VeFmoREt
俺の結花支援最後の締め!

-----
健太郎:「結花、惜しかったな・・・、がんばったのにな・・・」
結花:「それより健太郎、今日は一杯蹴っちゃってゴメンね・・・」
健太郎:「そんなこと気にすんなよ。結花の為ならいくら蹴られてもへーきだって。
     それより、ほら、笑って、笑って。元気の良さがお前の売りだろ!」
結花:「健太郎・・・、ありがとう。ホントにありがとう・・・」
健太郎:「それに、ほら、お前の貧乳と凶暴さも知れ渡ったことだし!
     俺の役目も無事完了ってわけだ、いや〜、よかったよかった」
結花:「・・・なっ、何?この胸の奥から湧き出てくる感情は・・・」

ゴゴゴゴゴゴ!!!

健太郎:「ゆっ、結花さん?」
結花:「けんたろー!!」

バシィィィ!!!!

すひー:「ほんっと、仲いいわねあの二人。
     私の入り込む隙間なんてないじゃない・・・」
リアン:「あら、姉さん、焼きもちですか?」
すひー:「そっ、そんことないわよ・・・、(ボソッ)いいなー、幼馴染・・・」

健太郎 +1発
Happy End ?
------

二人ともいつまでも仲良くケンカしな〜♪
お目汚し失礼しました! さようなら〜


772 :名無しさんだよもん : 02/02/10 23:26 ID:dXobNt2I

「……そっか、また勝っちゃったか……」
沸き返る会場の中で、長岡志保はただ一人、ぽつりと呟く。
「どうした志保、お前らしくもねぇ顔しやがって」
「うるさいわね、余計なお世話でしょ!」
浩之に冷たい声を浴びせながらも、志保はどこか不安げに視線を遠くにやった。

江藤結花は、沢山の支援者たちに囲まれ、笑顔を見せていた。

「玲子の時も、思ったのよ……あたし、本当はこのトーナメント、出るべきじゃなかったんじゃないかって」
「馬鹿、ここまで来て、何言ってるんだ」
「だって!」
ぱっ、と振り返り、志保が浩之の胸元を掴む。
「玲子も……結花も……ましろだって!
あたしと同じ……同じものを背負い、日陰者って呼ばれ……おんなじ思いをしてきた、仲間みたいなものじゃない」
「……志保……」
「もっと他の所で出会えてたら、きっと……きっといい友達になれたのに」
そう呟く志保の後ろ頭を、浩之は小突いた。
「いたっ…何するのよ!」
「別に、他の場所である必要は、無いんじゃないか………ほら」
浩之の示す先には、こちらに歩いてくる結花の姿があった。
「あの、長岡さん……一緒に戦えた事、楽しかったです……握手してもらって、いいですか?」
後ろで、猫被ってる…と呟いた青年は、即座に彼女の蹴りによって沈黙を余儀なくされた。
志保は、一瞬ぽかんとした後、思わず吹き出していた。
「……一緒に戦ったからこそ、芽生える友情だって、あるんだぜ……志保」
似たもの同士だからこそ、戦いの中でお互いの気持ちを伝えあえる。

しっかりと手を握り合う、志保と結花を見ながら、浩之は満面の笑みを見せていた。


773 :江藤結花退場!! : 02/02/10 23:26 ID:fvdpibTk
勝者!!長岡志保
 試合場でそのコールが出された時、結花は試合場にいなかった。べつにいなかった所で進行が致命という訳でも
なかった。しかし・・・。
健太郎「結花!!」
 結花の姿を健太郎は会場から入り口に伝わる廊下で見つける。スタッフ専用なので誰もいなかった
結花「あは、まけちゃったね。」
健太郎「帰るのか?」
結花「うん。」
健太郎「・・・残念だったな。」
 その問いに結花はさばさばしたように
結花「所詮、まじかる☆アンティークだもの。当然の結果じゃない。」
健太郎「せめて、観客に挨拶くらい・・・。」
結花「・・・・・・どうして?」
 結花は健太郎の言葉にピクリと反応する
健太郎「そりゃあ・・・。みんな」
 その言葉を遮るように、叫ぶ
結花「私にこれ以上惨めになれって言うの?あんなに一生懸命応援してくれて、私、わたし・・・。
健太郎は私にどうしろって・・・。」
激しく健太郎の胸を叩きつける。そんな結花を健太郎はそっと抱きしめる
健太郎「みんな暖かく迎えてくれるさ。」
結花「嘘・・・。」
健太郎「・・・たとえ、世界中の全員がどう思っても、俺はお前が一番輝いたと信じてる。だから、行こう
一緒に、ほら、最後の挨拶に行こう、俺も一緒に行く、スフィーやリアンも。」
結花「・・・いい。」
健太郎「えっ?」
結花「一緒にいってくれるの、健太郎だけでいい、それだったら私・・・。」
健太郎「・・・わかった。行こうか?」
結花「うん。」

ーーー江藤結花、退場。


783 :結花退場 Another(?) : 02/02/10 23:31 ID:Am0gNynN
そして、結花は

      華やかなトーナメントの舞台を降り
 
           愛する健太郎の胸の中へ
 
                帰って行きました……・・・・・


結花:「うぅ……ゴメン健太郎。私……負けちゃった」
健太郎:「いいんだ、結花。お前は一生懸命やったんだから。
     ……それよりもさ」
結花:「うん?」
健太郎:「お前って、やっぱり……」

健太郎:「貧乳だな」
結花:「……」

ドガッ! バキッ! グギッ! ゴギッ! グシャ!

結花:「さぁ、帰ってホットケーキでも焼こぉーっと♪
    スフィーもリアンも食べるでしょ?」
すひー:「う、うん」
リアン:「……あはは」

健太郎:「……」

返事がない ただの屍のようだ。

……結花、及び元ネタの由綺ファンの皆さん、ごめんなさい。



(千鶴×栞)
88 :名無しさんだよもん : 02/02/11 23:17 ID:fKAc2muP

祐一「負けたのかな……」
香里「ええ。惜しかったわね」
祐一「まぁ、これで栞もこのトーナメントから開放されたわけだ」
栞 「…………」
祐一「ん? 栞、どうした?」
栞 「……ごめんなさい。わ、私、嘘ついてました……。
   ほんとは、負けたくなかったんです……。まだまだ戦いたかったんです。
   勝って、……勝ってお姉ちゃんと戦いたかったんですっ」
香里「し、栞……」
祐一「よくわかるよ、その気持ち。……でも、栞はそうなこと言う子じゃないよな?」
栞 「……へへ。祐一さんには、嘘はつけませんね」
香里「え? 嘘泣き?」
栞 「ごめんね、お姉ちゃん。ちょっと二人を心配させて見たかったの」
香里「もう。栞ったら……」
栞 「さぁ、次はお姉ちゃんの試合の応援をしますよ。私の仇はうってくださいね」

美坂栞、負けても悔いは無し!!
どうか皆さん。大きな拍手でお見送りくださいっ。


99 :はね〜〜 : 02/02/11 23:18 ID:CqVO12A0
あゆ:終わったね……
栞 :はい、終わりました……
祐一:大変だったけど、楽しかったな。まさかもう1度ラジオをやれるとも思って
いなかったしな。
あゆ:うぐぅ……ごめんね祐一君、栞ちゃん。
祐一:バカ。感謝してるんだよ、お前に。
栞 :はい! あゆさん、楽しかったです。またやりましょうね!!
あゆ:う……うんっ! 

総投票数1000票以上!! 凄い試合でしたよ本当に……


159 :名無したちの挽歌 : 02/02/11 23:40 ID:bSXoUCCG
梓「すごかったなあ……」
楓「戦い終わって夜が更けて……」
初音「千鶴お姉ちゃん、お疲れさま」
千鶴「うん。結果は解らないけれど、みんな、ありがと」

耕一「それにしてもなんだな。最近は、痕やったことないって層も多いんだな」
千鶴「リーフの中でも、とくに尾を引く味わいのある作品ですから、是非やってみてくださいね」

耕一「まあ、俺もKanonやったことはないんだけどな」
楓「……」
耕一「ん? なに? ああ、楓ちゃんPS2持ってたんだ」
楓「もうすぐ、PS版Kanonが発売されます」

     *     *     *

初音(ねえ、梓お姉ちゃん……これ……)
梓(どした、初音? -----って誰だよ、ウチから栞ちゃんに投票したの!?)


耕一「そっかー。俺もやってみるかなあ。楓ちゃん、買ったら貸してくれよな」
楓「-----はい、必ず-----」

初音「………(楓……お姉ちゃん……?)」
梓「………(か……楓かッ!?)」

千鶴「??? ふたりとも、どうしたの?」
梓「-----いやっ! なんでもっ!」
初音「なんでもないよっ!」


184 :琉一 : 02/02/11 23:56 ID:unLpRX8V
 ちょっと遅れた……重いし! 柏木千鶴退場。入場とかに割り込んだらごめん。


 季節が移ろえば、またあの人が帰ってしまうように。
 戦いを終えた千鶴は、スタジアムを去ります。
 残されたものは、無数の雪だるま。無数のアイスのカップ。無数の血痕……。
 そのどれもが、激しく萌え上がる、戦いの痕です。
 ただ、それらが残したものは、けして憎しみなどではなく……。
 力の限りを尽くし、いつしか分かり合えた栞との間には、笑顔と握手とが、結ばれました。
 戦いが終わったのか、それとも、つかの間の休息を得ただけなのか、まだ分かりません。
ただ、今は愛しい人の胸の中で、静かに抱かれて……。
『お疲れさま、千鶴さん……』

 柏木千鶴。一時、退場……。


(凸×由宇)
500 :超バキネタ : 02/02/12 23:26 ID:dXdXCqVF
リング穴「RRが敗れたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
     恐るべきは同人魂ぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!
     RRの粋ともいえる凸ビームを真っ向からハリセンで
     斬って落としましたぁーっ!!!」
超先生「これほどの・・・・・これほどのものかっ同人魂」
凸「ガハッ・・・」
リング穴「RRが喫したよもやの返り討ちっっ。
     これほどの差を誰が予測し得ましょうっっ!!!
     オオオッ、息も絶え絶えながら凸選手ッッ
     自力でリングへ這い戻った、しかし勝負はついているっ
     決着はついているぅーッ!!!!」

由宇「RRの粋ッッ、あんたらそう言うたなッ。
   凸ビームに使用される凸同時加速が生むマッハの速度ッッ!!
   たかだか超先生ごときでそこまで辿り着いた事は誉めたるでッッ
   ・・・せやけどなッ凸はん、あんたらが居る場所はもう
   同人作家(ウチ)らが20年前に通った場所やッッッッ!!!!
   教えといたる、RRに対して同人魂は何も伝えてへんねや!!!
   せやから現時点での対決でRRの勝ちはありえへんで。
   ウチのハリセンまともに食らって立ち上がった根性は誉めたる」
リング穴「完全決ちゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜くッッ!!!!」


516 :近畿人 : 02/02/12 23:35 ID:mMd1Ug4s
「勝った、のか……」
「そのようだな、まいぶらざぁよ」
 今だ熱狂覚めやらぬ会場を離れ、和樹と大志は二人並んで夜空を見上げていた。
 空気は冷たい。だがそれは、すがすがしい冷たさだった。
「だが、勝利よりなにより、我々は一人の少女の『萌え』が開花する瞬間に立ち会った。
――――それこそが最も素晴らしいことではないか?」
「一人の、少女の……萌え」
「むしろ、最萌トーナメントが開かれたのはこのためだったのかもしれないと……
我輩はそう思う」
夜空を見つめ続ける和樹に振り返り、大志は口元だけで笑った。
「多分、それを一番喜んでいるのは我等が同士、猪名川由宇ではないか?」
 大志に応え、和樹も微笑む。
「ああ、迎えに行こう。この試合の、もう一人の主人公を」

 会場の喧騒もほとんど届かない通路の奥、猪名川由宇控え室。
 和樹と大志がその扉を開いたとき、由宇はノートパソコンに向かってなにやら熱心に打ち込んでいるらしく、
二人が入ってきたことにも気付いていなかった。
「?」
 二人は顔を見合わせて、こっそりとそのディスプレイを覗き込む。
 開かれていたのは2ちゃんねる葉鍵板。しかも、今まさに書き込みをしようとしているところ。

 513 :名無しさんだよもん : 02/02/12 00:32 ID:uInaGAwa7
      >>506
      確かに負けたけど、今日はマジで夕霧に萌えた。
      ヤベェ、本出すかも。

 由宇が送信ボタンをクリックすると、先ほどの文面が画面に反映される。
「…………………」

「…………あの、由宇?」
「うわぁ!? か、和樹!? っと、九品仏も!!」
「お前、今夕霧に萌えたって……」
「いやいやいや、萌えてへん、萌えてへんで!?
しかも大会中に『>>264の支援CG激萌え。<<夕霧>>に一票!』なんて投票してへんで!?」
「……投票したのだな?」
「いや、だって、ほら、ちゃうねんって、あの、その……」
「「………ぷっ」」
わたわたと慌てふためく由宇を見て、和樹と大志は同時に吹き出した。
「あ?」
「あはは、やっぱ由宇は由宇だなっ」
「それでこそまいしすたぁだっ」
 腹を抱えて笑う二人に、由宇はワケが分からずきょとんとした顔になる。
 そんな由宇に、和樹と大志は笑顔を向けた。
「「おめでとう!!」」

――――更なる萌えのために、猪名川由宇、一時退場。



(香里×セリオ)
135 :超バキネタ : 02/02/13 23:36 ID:Vd+PzAqw
リング穴「決ちゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜くッッ!!!!!
     喧嘩師 美坂香里、ここに力尽きましたっっ!!
     一切のシナリオを持たぬこの偉大なるサブキャラっっ!!!
     究極のメイドロボ セリオをいったい幾度窮地に追い込んだのでしょう!!
     しかし、さすがは究極のメイドロボ セリオッ!!!!
     最新科学の必殺中の必殺サテライトサービスを敢行ッッ!!!
     美坂香里という大萌えキャラに背を向けさせたのですッ!!!
     萌えから背を向けるという象徴的な結末ッッ!!!!!
     明確な勝利といえましょうッッ!!!!」
栞「背を向けたんじゃないですよ・・・。そんなこと言う人、嫌いです。
  『美坂立ち』という自分の体で一番信じられる場所で受けとめたんです。
  お姉ちゃんはセリオさんの攻撃を全て受けきりました・・・。
  お姉ちゃん・・・・・立派な『美坂立ち』でしたよ・・・・」

浩之「ア・・・・・綾香」
綾香「カッコ良かったわよ」
セリオ「三度・・・・・香里さんが私を仕留める機会は、少なくとも三度ありました。
    たった一度勝つために・・・三度も負けたのです」
綾香「それでも勝ちは勝ちよ」
セリオ「そんな心境にはとても・・・・・」
綾香「萌えSS叩きこまれ・・・・・エロCG叩きこまれ・・・・何か見えた?」
セリオ「綾香様ならわかってくださると思いますが・・・闘うっていいなあって・・」
綾香「なんだ・・・いまごろわかったの・・・・まあ無理もないっか」
浩之「ハハハッ」
綾香「ん?どうしたの浩之?」
浩之「いや・・・・セリオがそんな事言うなんてな」
綾香「まあ、確かにね」
セリオ「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ(真っ赤)」
   終わり    
今一つのできだ・・・・・吊ってくる


146 :香里さんと北川君(香里さんの退場劇) : 02/02/13 23:42 ID:BIyWEZyB
「ふぅ……ま、こんなところかしらね」
 小さくため息を付いて、香里は舞台を後にした。

 元より、勝ちたいという気持ちはあまりなかった。
 ただ、応援してくれる栞、名雪、祐一、それに北川。みんなの気持ちに応えたかっただけだ。

 ふっと舞台の向こうを振り返ってみると、旗を持ったまま泣いている栞。それをなぐさめている名雪と祐一。
「……ありがとね」
 小さな声でつぶやいて、退場口に向かって歩き出す。

「で、やっぱりここにいるのね」
 退場口のところで立っている北川に向かって、香里は呆れたように語りかけた。
「まあな。こんな時に、オレがやることなんて一つだけだしな」
「なぁに? 慰める、とでも言ってくれるのかしら?」
「まあ、それもいいんだけど……ちょっと耳貸してくれるか?」
 少し困ったような表情の香里。
「どうして? 他に誰もいないのに?」
「どこに相沢が潜んでいるかわからないからな」
「ふふっ……何よそれ? ……まあ、いいわ。これでいい?」
 耳を寄せてきた香里の頭を、北川はぎゅっと自分の胸に押しつけた。

「わわっ……な、何するのよ北川君?」
「あのな……少し休め、美坂。ちょっとがんばりすぎだろ。
 ずっと見てたからわかるんだよ。美坂が、疲れを見せまいとしてるのが、さ」
「あっ……あたしは別に、休みたくなんか……」
「美坂が休みたいかどうかは別にいい。オレが、美坂を休ませたいんだよ」
「き、北川君……」
「このままほっといたら、また休まずに水瀬の応援の準備始めるだろ?
 そしたらきっと、限界超えて倒れちまいそうだしな。だから、少し休んでけ。な?」
「北川君……あ、ありがと。……でもね」
 北川の胸の辺りに拳を添える香里。その瞬間。

 ゴウッ!!

 数メートル吹っ飛ぶ北川。
「み、美坂……今のは……」
「布団に手を添えてね、そこから布団を貫くような訓練……いや、何でもないわ」
 イヤな過去でも思い出したのか、頭を振る香里。
 よろよろと立ち上がった北川に向かって、香里は言う。

「わかってるじゃない。名雪の応援の準備、手伝ってあげなきゃ。あの子、本気で鈍くさいし。
 それに名雪、今日1日をあたしのために潰しちゃったから。その分ちゃんと働いて返さないとね」
「だから……お前の身体がもたないじゃないか、それじゃあ」
 北川のそばに歩み寄って、その手を取る香里。
「大丈夫よ……それに、いざっていう時には、北川君が支えてくれるんでしょ?」
「そ、それはもちろんだけど……」
「じゃ、そういうこと。……胸を借りるのは、名雪の試合が終わった後で、ね」
 だんだん香里の声が小さくなっていく。それでも、香里の言葉は聞き逃さない北川イヤー。
「お、おい? 今の、どういう意味だ?」
「言葉通りよ?……さあ、行きましょ!」
「お、おい! 美坂っ!!」

 そして、北川の手をギュッと握ったまま、香里は駆けだしていった。


―――――――――――――――――――――
なかなかファイナル出ないんで、勝手に決め打ち(w
で、最後の香里さんSSでした。
最後の最後で本性むき出して、ありがちな香里×北川モノを(w

今日は1日お疲れさまでした。